あしかのらいぶらりぃ
はじめにお読み下さいこの小説を修正する最近のコメント・評価キーワード検索
設定メインページに戻るサイトトップに戻る
大 中 小
執筆者: 大和/投稿日時: 2013/07/20(土) 12:45:06
投稿者コメント:
【人物設定】
メタナイト:私。ナルシスト。
バル艦長:メタナイトには敬語。
アックスナイト:真面目。硬い口調。
ワドルディ:「だよね」「だね」「ねー」など、ちょっと緩い口調。
メイスナイト:語尾に「ダス」
ジャベリンナイト:本来なら平仮名表記の所にカタカナ混じり。ロボっぽい。
トライデントナイト:だろ! だぜ! といった熱血漢。
登場! メタナイツ!
私の名はメタナイト。日々精進している剣士だ。
戦艦ハルバードを操り、プププランドの平和ボケした連中に活を入れようとしているのだが……

「あ、メタナイト様〜」

そう言って、とことこ駆け寄って来る部下が一人。
彼の名はワドルディ。頭に乗せた白い水兵帽がトレードマークだ。

「おそうじ、ちゃんと進んでますよう」
「そうか、ご苦労」

律儀に掃除していることをアピールするワドルディ。
私は、彼に言葉少なに労いの意を表す。
彼は働き者だ。それによく気が利く。性格は私とまるで違うが、不愉快に感じたことはない。
私の返事を聞くと、ぺこりと一礼し、再び艦内の掃除を再開した。

私がこのまま居座っても何も言わないだろう。
だが、彼の掃除の邪魔はすまいと思い、「掃除は任せたぞ」と言い残して部屋を出る。


廊下には別の部下たちがいた。

「あ、メタナイト様、おはようございますダス!」

彼の名はメイスナイト。語尾に「ダス」をつけるのが特徴だ。
おかげで、見えない場所で話していても誰だか判別しやすい。
戦闘中にはトゲ付き鉄球を振り回しているが、平時の今はしまっている。

「おはようございます、メタナイト様」

隣にいたアックスナイトもすかさず挨拶をする。
アックスナイト、大斧を振るう戦士だ。
2本の角が付いた赤い兜を被り、骸骨のような顔をしている。

「ああ、おはよう。」

私も立ち止まって挨拶をする。
その後特に用事があった訳ではないので、そのまま立ち去ろうとした。

「メタナイト様、聞いてくださいダス。アックスナイトが冷蔵庫に入れておいたプリンを勝手に食べたんダス!」
「だからそれはさっき謝ったじゃないか。わざわざメタナイト様に言わなくていいだろう!」
「……そうか」

メイスナイトには悪いが、他人のプリンが誰の腹に収まろうと私にはあまり関係がない。
だが、部下の教育は私の責任だ。指導はしておく必要があるだろう。

「アックスナイト、代わりの品を用意してやれ」
「メタナイト様がそう仰るなら……」

私の命令に、アックスナイトは渋々と応じた。まあ、仕方ないだろう。

「それでいいな、メイスナイト。――それと、次から人に勝手に食べられたくない物は、はっきり名前を書くようにしておくことだ」
「了解ダス」

これで事態は収まっただろう。私も、冷蔵庫から出して食べたものがメイスナイトの私物だったという事は避けたい。
冷蔵庫を共用しているのも問題かもしれない。個別に用意するべきか……。
などと考えていると、

「メタナイト様ー!」

そこに大声で割り込んできたのは、バル艦長だった。
私ほどではないが、普段冷静な艦長が慌てている様子を見ると、よほどの事が起こったのだろう。
私は艦長に尋ねた。

「どうしたんだ、艦長」
「侵入者です! 艦内に何者かが侵入しています!」
「何? 警報は鳴っていないぞ」

そう、艦内に異常があれば、警報がそれを感知して鳴り響く。
艦内に船員以外の者が入れば、侵入警報が鳴る筈なのだ。
それが鳴らないという事は……

「余程の手練が入り込んだということか」
「そういうことになるやもしれません」
「もしや、カービィ……」

真っ先に浮かんだのはカービィだ。しかし、機体は上空高くを飛行している。
いくら飛行能力を持つカービィとはいえ、現在の戦艦速度は通常航行中とはいえ、追いつける速度ではない。
ワープスターで飛行してきたのであれば、間違いなく着地の衝突時に異常警報が鳴る。
どちらの選択をとろうと、カービィが侵入したとすれば矛盾が生じる。

「いや、カービィのはずはない」

浮かんだ考えを否定する。となると別の人物が巧妙に侵入したということになる。
警報が鳴っていないため、直接的な破壊行為にまだ及んでいるわけではないが相手としては厄介だ。
早めに対応する必要がある。

「艦長、どこで異常を確認したんだ?」
「甲板から艦内に戻ろうとした所、廊下に見慣れない影が角を曲がっていくのが見えましてな」
「はっきり見た訳ではないのだな」
「――そういうことになります。」

艦長が船員を見間違えた可能性もある。船員がうろついていても、当然警報は鳴らない。
ただ、それでは気にかかることがある。

「なぜ、船員でないとわかった?」
「すぐに追いかけたのです。そして、止まるように大声で言いました」
「――止まらなかった訳だな」
「はい。私が角を曲がると、もうどこにも……」

船員は艦長の声が聞こえれば、返事をするのが礼儀。ましてや逃げる必要などどこにもない。
なぜ、はっきりと目撃していない者を部外者と断定できたのか。その理由が分かったことで違和感は消えた。

となれば、確実なのは「部外者が密かに侵入している」ということだ。
しかもおそらく、カービィではない。

「メタナイツを全員招集しろ」
「了解しました」

艦長は私に向かって敬礼するとすぐに司令室へ向かった。
それに私たちも続く。
間もなく、艦内全体に緊急警報が鳴り響く。

『緊急事態である。メタナイツ、集合せよ!』

すぐさま緊急放送が掛かり、司令室にメタナイツが招集された。

「号令!」
「アックスナイト!」
「メイスナイト!」
「ジャベリンナイト!」
「トライデントナイト!」
「ワドルディ!」
「我ら、メタナイツ!!」


「あれ、俺達の台詞、これだけですか……」
ジャベリンナイトとトライデントナイトがぼやいた。

この作品についてのコメント/評価 (2)
 次の話へ 
(c) 2010, CGI Script by Karakara