ノート9少年と、君と、
森を抜けた所で、キャメルとレイは御礼を言う。
「先程は、助けてくださり誠に有難うございました」
キャメルはやはり王家の血筋らしい言葉使いで礼をする。
「あ、あり…がとう御座…いました」
「い、いえ、自分は通りすがりなので…」
レイが言うと、少年は謙虚に返す。
「私はキャメル。こっちはレイよ。一緒に家出中。貴方、何しているの?」
キャメルが聞く。
「家出………!」
少年は、眼を輝かせる。
「まぁ、私達はこれから宿でも借りて、一泊するの」
キャメルがレイを連れて、街へ向かおうとした。
「あ、あのあのあのっ!」
少年が二人を呼び止める。
「?」
ここで勇気を出さなくては。少年は言った。
「ええっと、自分も家出してます!仲間になりたいです!」