第8話 粘着ボムにご用心
★キャラ紹介
フォル・・・「ヨビゴエ」の一人。
人間界からやってきたが、その事を知るのは四戦士とテレンスのみ。
本人も自覚はなく、記憶は消し去られている。
剣使いになるため、日々修行に励んでいる。
テレンス・・・「ヨビゴエ」の一人。
フォルとは幼なじみで、人間界からやってきた。
実は自分が元人間だということも覚えていて、タイミングを狙って教えようとしているが、うまくつたわらない。
魔法使いをめざし、日々賢者の元で修行を積んでいる。
アオイス・・・フォルの弟。
迷惑兄貴に振り回されるも、しっかりしている。
ニジ・・・四戦士の一人で、発明家。
この世界の電化製品はだいたいこの人が作っている。
テレンスに魔術を教える。なので賢者とも呼ばれる。
じっちゃんなのに元気。
グラ―・・・四戦士の一人。
昔はワルだったが、心を入れ替え剣術を極めた。
フォルに剣術を教える。
地味にニジの助手。
ミリーナ…四戦士の一人。
弓使いであり、超スパルタな特訓をする。
実はクマちゃんのぬいぐるみが好き。
「今日は散々だったぜ…ただいまー」
…しかし、アオイスは居なかった。
「うーん、どう考えてもおかしい。遅すぎる」
ふと見ると、紙切れが置いてあった。
紙にはこう記されていた。
『ヨビゴエはいただいた。解放して欲しければあと3人のヨビゴエを連れてノースファクトリー最深部にこい。』
「よびごえ?何だそれ?」
アンタの事です。
とりあえず、四戦士なら分かるかも?と思ったので武術学校寄宿舎へ。
「あれ、インターフォンを鳴らしても返事が無いぞ?」
ぴーんぽーん。ぴーんぽーん。しかし返事はない。
すると背後から、
「おーい、そこのアンタ!ちょっとどいてくれへん?」
「!?」
フォルが横に移動した瞬間。
激しい爆撃音が!
「!?!?!?!?!?」
「あーすまんすまん。ちょっとやり過ぎたわ」
「ちょっとじゃねーよ!ドア吹っ飛んだわ!」
「まーいいやろ。結果アンタも中に入れるんや」
「良かねーよ!損害賠償請求されるわ!」
…とにかく、中に入った。
「ところで君は何でここに?」
「うーん、追跡者から逃れるためや」
「…さっきの爆発でばれるだろ、絶対。」
「とにかく!一応ここの先生とは知り合いや。アンタも先生に用があるんやろ?」
「まあな」
そんなこんなで先生の部屋、つまり職員室へ。
コンコン、とノックをする。
「すいません!四戦士の方居ませんか?」
「居るぞ。その声はフォルじゃな?中にお入り」
「あたいもいます〜」
「おお!その声はサシィか!よく来たな!」
そして3人はソファに腰掛けた。
「フォル、何があったのじゃ?」
「実は…」
フォルは紙切れをサシィとニジに見せた。
「…!?ああ…えーっとな…」
「…やはりアンタがヨビゴエか」
「だからよびごえって何なんだよ!」
「自覚が無いんか?アンタはヨビゴエ。あたいもヨビゴエ。しかもヨビゴエの中でも特別な、星雲神だけじゃなく月陽神にも選ばれたんや。」
「???」
「ああ、えっとな、生まれながらの使命を持った者をそう呼ぶ事もあってな、別にお前さんが特別って訳じゃないぞ?一頭身はみんながみんな何かしら使命をなぁ、えっと…」
「とにかく!アオイスが心配だ。ニジさん、スノーファクトリーに連れて行ってください!」
「お、OKじゃ」
「…まあええ、あたいもヨビゴエの仲間、探しとったんや。役に立つから連れてってくれへん?」
「まあいいぜ。けがは自己責任な」
「…フォル、彼女はエージェントじゃ。甘く見るとマシンガンで射殺される」
「はいはい」
そのころ。
「兄貴…もう俺餓死しそう。早く来て…」
寒い牢屋の中。
僕はもう助かるのは奇跡だと思っていた。
すると、鉄格子の向こうに人影が。
「調子はどう?辛い?死にそう?」
そいつはやけに楽しそうだった。しかし目には邪悪な光、そしてどこか孤独を感じる光が宿っていた。
「…ス」
そいつはかすかにそう呟いた。
Stay tuned for next time・・・