あしかのらいぶらりぃ
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執筆者: テーリィ/投稿日時: 2017/06/17(土) 19:51:32
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武力(カービィ)+体力(サーバル)+知力(かばんちゃん)=最強。
7/31ちょび修正
第5話:ろぼぼあーまー
研究員たちが固唾を飲んで見守る中、インベードアーマーに変化が起きた。
――そのロボットは、灰色から明るいピンク色になった、カービィの体色と同じように。
「え、な...何が起こってるんですか?」
「な、な、なんとォォ...インベードアーマーが、あのストレンジャーにィ、かつてない速度で順応しているだとォォォ!」
カービィはご機嫌に、手元の操作パネルをいじってみた。
「わぁ!この乗り物たのしー!」
アーマーも、でたらめな操作のためか、それとも彼の気持ちを反映してか、楽しそうに腕を振り、ドスンドスンと跳び跳ねた。
「ななな何ィ!インベードアーマーは訓練を1ヶ月受けた精鋭兵がやっとまともに動かせる程度のはずなのにィィ!何者だァァ、あのストレンジャーはァ!」
「他のこともしてみたいなー...それっ!」カービィは別のパネルを押す。
と、アーマーの体が、背中のブースターによって宙に浮き、そして着地した。
「まままさかァァァ!ブースターまで使いこなすとはァァ!」
「すっごーい!カービィ、どうして動かしかたが分かるの?」
「わかんない。ロボットが、ぼくのかんがえてることを分かってるみたいなんだ!」
その言葉に、所長が反応した。
「何ィ?ならこれはもはやインベードアーマーではないィィ!彼専用の、新しいナマエが必要だァァ!」
それを聞いて、カービィ、サーバル、ケイン所長はすぐに名前を思い付いた。
「よーし!カービィアーマーはっしーん!」
「ちがうよ!ジャパリアーマーだよ!」
「いいや、ストレンジャーアーマーだァァ!いち研究者として、コレは外せないィィィ!」
三人が一斉にかばんのほうを向く。
「かばんちゃんは?何がいいと思う?」
彼女は少し考えたようだったが、やがてこう言った。
「僕は...『ロボボアーマー』、がいいと思います。ロボットだし、なんか可愛いし...」
「成る程ォ!認めたくないがァァ...すばらしいネーミングセンスだァ、帽子のゲンジュウ民よォォ!ロボボアーマー!!なんて良いナマエなんだァァ!」真っ先にケイン所長が舌を巻いた。
「やっぱりすごいね、かばんちゃんは!ロボボかぁ...これからよろしくね、ロボボ!」サーバルはロボボアーマーの右腕をぽんぽんと叩く。
「よーし、じゃあ改めて...ロボボアーマー、はっしーん!!」
「あ、待てェェ!ワタシに研究させろォ、ロボボアーマァァー!」

《BGM:『ロボプラ』桃球発進!ロボボアーマー》
三人はどんどん研究所の奧へと進んでいく。
「見て見て!このブースター、ロボボの体をうかせて速くうごけるよ!」
「これならあいつらにも追いつかれないね、カービィ!」
やがて突き当たりで、カービィたちは合金製の大きな扉に出くわした。中に残りの研究員たちが立てこもっているらしく、引いても押してもまったく開かない。
「パンチでなら...開けられるかな?」
カービィがまた操作パネルをいじくる。インベードアーマーのときよりも強烈なパンチで、頑丈な扉は音を立てて吹き飛んだ。研究員たちが震え上がる。
「これって...地図?」
その部屋――資料室には、ひときわ大きなモニターが掛かっていた。
「確かここがじゃんぐるちほーで、ここはさばくちほーで...あれれ?」
サーバルが地図のあちこちを指さしてみると、そこの画像が次々に現れた。無論、金属やアスファルトに包まれた景色ではあったが。
「パーク中が、全部キカイにされてるの...?」
「ねえ!この大きな青いたてもの、じゃんぐるちほーにはなかったよね?」
その画像には、ちょうど大きな箱に半球をくっつけたような建物が我が物顔で座っていた。
「ゼェ...ゼェ......やっと追い付いたぞォォ、ロボボアーマァァァ!」所長が息せききって駆けてきた。
「...ケイン所長!」
「は、はいィィィ!?」
カービィがアーマーごと振り向く。所長はその迫力に驚き、思わずすっとんきょうな返事をしてしまった。
「もっと悪いやつ、あのたてものにいるの?」
「そ...そうだァァ!あそこにいる悪者にィ、ワタシは踊らされてるゥ!(実際そうなんだがなァァ...)」
「今の聞いた?サーバル、かばんちゃん、今度はあのたてものにいこう!」
「うん!そして、悪いやつに、パークとみんなを元に戻すようお願いするんだね!」
「お願いとか話し合い、で済めばいいけど...」
カービィたちはきびすを返し、立ち尽くすケイン所長の横を通って研究所の外へ向かった。

「......所長?」
三人がいなくなってからしばらくして、研究員の1人が声をかけた。
「......全員、社用車の用意を素早くしろォォ!」
「...は?急にどうしました?」
「忘れたとは言わせんぞォォォ!」ケイン所長は不敵な笑みを浮かべた。
「ロボボアーマーとォ、諸君が心血を注ぎ造り上げた『アレ』の戦い...見てみたいと思わないかねェェ?」

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