第二の人生の忘れ方
俺の名前は、クーザー。
つい先程、正義に目覚めた者だ。
しかし、正義に目覚めたからと言って行動出来るものではない。
プププランドに革命は起きる。
それが、正しい事なのかは分からない。
革命を止める事で、不幸になる人が出てくる可能性がある。
幸せとは、何だ?
誰が、不幸とか、幸せとか決めるんだ…
そんな答えが出ない自問自答を繰り返す内に、革命は起こった。
信者「この国を変えるんだ!何をしている!お前ら!さあ、手を取り…この国を、本当の秩序に溢れた幸せな国に、変えるんだよ!」
国民「そんな!どうしたんですか?!私は今のままで良いんです!だから、皆さん暴れないで!どうして…平和を乱す様な事を!」
信者「偽りの秩序、平和は、邪魔な存在でしかないんだよ。新しい真実の秩序、平和を築くために…ああ!俺達を、捨てたこの世界なんていらない。お前は、どうやら、デデデの野郎に毒された様だな!お前も我々の敵だ。死ね!(持っていた鎌で、首辺りを切り裂く)」
グチャ!…ビシャーーーーーーー!!! 国民の血が吹き出る音
信者「アハハハハ!教祖様の思想に逆らう奴は皆死ね!!!!」
一方…
ガニョッキ「酷い光景だな。これは…」
カニル「警察は、動かないんですか?」
ガニョッキ「残念だが、警察は、組織が崩壊してしまった。何故なら、一番偉い長官と言う奴が、空に飛んで何故か、大爆発。その後も、次々と、警察の人間は全員爆発をした。しかし、全員ギリギリで生きていて病院に搬送されたようだ」
クーザー「しかし、ニュースでは何も…」
ガニョッキ「ああ…被害者も出ているのに、報道も何もない。明らかにおかしいが、何故なのかは分からない」
カニル「ガニョッキは、警察ではないのですか?」
ガニョッキ「元警察だよ。実は、クーザーの計画に乗る時に、辞表を出していたんだ。だから、私は、対象外とも言い難いが…まあ、言っておくが、俺が辞表を出したのは、計画を知る前だから、クーザーは関係ないからな」
クーザー「何でですか…と聞きたい所だが、とりあえず、この地獄絵図をどうにかしないと駄目だろ」
カニル「確かに…しかし、これといった策はありません。いっそ、この国を捨てるしかないですかね…」
何処かから、でかいモニターが映し出される。
映し出されたのは教祖だ。
教祖「皆さん!落ち着いてください。急な事で、動揺しているかもしれません!しかし、抵抗はしないでください!抵抗すれば…この間違った国と共に消えてもらいます。抵抗しなければ、何もしません。分かりましたか?」
信者達は、国民を、捕縛している。
教祖「私は今からこのプププランドの王です!必ずや、理想の平和を築きあげます!今までのは、上の者の都合の良いようにされてきた偽りの平和!しかし、私は永遠に続く幸せな世界を創りたいと思っています。そうする為にはどうしたらよいのか!私は、長くに続く思考でようやく、辿り着きました!それは…
徹底的な管理社会にする事ですよ。全てあのお方の管理下に置けば、犯罪、戦争、色んな事が…あっと言う間に無くなる。もし、悪い事をしても、何時でも管理下に置かれているからすぐに処罰が可能です。
そして、そこには決して途切れる事が無い!幸せな!平和な!絶対的秩序によって守られた完璧な世界が待っているのです。さあ!このプププランドを変えるのです!上の者も下の者もいない!上に立つのは、管理するあのお方のみ!これで、絶対的平等が守られます」
国民「ふざけるな!そんな赤の他人に管理下に置かれてたまるか!」
信者「逆らった…お前、死にたいの?」
国民「え…違う!違うんだ!やめてくr!(信者が持っていたアイスピックを、国民の頭に刺す)」
国民「ギャアァアアアアァアァアアーーーーーーーーーー!」
信者「お前ら…死にたくなかったら、教祖様を信仰しろ!そうすれば救われるんだよ…信じる者は救われるんだよ…」
国民達「…はい」
ガニョッキ「上手く、仕込んだもんだな。信者達は全員、プププランドに不満を持っていた者だったからな」
カニル「そうですね。私も不満を持っていましたからね」
クーザー「不満?どう言う事だ?」
ガニョッキ「ああ…お前は、探偵の調査という事で教団に入ったんだろ?だが…普通の奴はどうだ?教団に入りたいという地点で…何かしら悩んでいるんじゃないのか?この国に対して良くは思っていなかったんじゃないか?」
クーザー「そうか…国に対して、不満を持つ者だけを、信者にする事により、簡単に洗脳を成功したという訳か…」
カニル「私は、駄目な彼氏から逃げたくて、教団に入りました。そして、見事に洗脳されたと…」
ガニョッキ「ああ…これは、革命という名の略奪だ。だが、俺達には何も出来ない。だから、この国を出るんだ」
クーザー「何?!こんな現状で何言っているんだ!」
ガニョッキ「…お前からそんな発言が出るとは思わなかったよ。俺達も歩むんだよ。第一の人生を捨てて、第二の人生を手に入れる為に…」
クーザー「俺は…この国の民を救う。教祖の考えが正しいのかなんて分からない。もしかしたら、俺がこれからやる事は間違っているのかもしれない。だが…人を傷つけ、恐怖で支配をして、それで、幸せだと言えるのか?!俺は、せめて、そう言う事を言っている教祖に、俺なりの幸せを伝える!幸せは、人それぞれが決めるんだ!勝手に誰かが決めていいモノじゃない!…俺は、全てを救う。民も、信者達も、そして、教祖も」
ガニョッキ「お前、そう言うの個人の考えの押し付けだぞ。教祖とやっている事は変わらない」
クーザー「馬鹿か、お前。俺は強制なんて、させる気無い。考え方は人それぞれだ。幸せと同じように。しかし、教祖は他の人の考えを踏みにじって、自分が正しいと思い込んでいる。正しいと考えるのは、別に構わないが、そういう風に考えるのは、せめて、他人の考えに触れてからして欲しいんだ。教祖も他人の考えに触れれば、こう言う考えは、しなかったはずなんだ。…もっと、教祖の苦しみを考えれば良かったんだよ!」
カニル「あんなクズに、苦しみも何も無いわ。あなたは、馬鹿以下のゴミです。勝手に、きれいごとを、叫んで死ね(そう言って、ガニョッキと何処かに行く)」
クーザー「…俺、一人でも行くか」
その時だった。
クーザー「あれは…何だ?」
そこには、異形の生き物達が、プププランドに向かって行っていた…
異形の生き物「ひ、と、が、ひ、と、を、こ、ろ、す、?、馬鹿、だよね、〜」
別の異形の生き物「どうせ、俺達によって喰われるのにににににににんいににににににんいにににににんいんいんいにあああああああああああああああああ!」
クーザー「…プププランドはどうなるんだ?」
第二の人生の忘れ方 完