あしかのらいぶらりぃ
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執筆者: 麻疹騙り/投稿日時: 2015/01/26(月) 12:47:12
投稿者コメント:
書きためておいたシリーズ、最後です。
ここからまた更新遅くなると思います。
EP.1-6 Trigger 6
「分かりました。じゃあ、1つ目……」


少し考えた。色々なことが浮かんできたが、
真っ先に浮かんだのは―――――



「……作りすぎで、捨てられる運命のキャベツを、
減らしてほしい」


僕が一番恐れていたことだった。

人間の勝手で、野菜としての役割を奪われて、
ゴミと混ぜられ、捨てられる。

それだけは耐えられなかった。


いつ彼らの仲間入りをする羽目になるのか……

……考えるだけでゾッとする。


「おやすい御用だ」

悪魔はそう言うと、ぱちんっ、と指を鳴らした。

雲の動きがぴたっと止まり、周りの人間たちも止まる。

「な……何をしたんですか!?」
「まあ見てろって」

風の動きも人の気配も、何も感じられない。
どうやら、時間を止めたらしかった。


悪魔は畑の端っこに向かうと、
積み上がった大量のキャベツに向かって
何やら呟き始めた。

むにょむにょとよくわからない言葉を唱えている。

悪魔の言葉が終わると、大量のキャベツたちは、
一瞬でなくなっていた。


「さあ、願いは叶えたぞ。2つ目の願いを言ってみな」


色々と疑問は浮かんだが、
聞き入れてくれなさそうだったので良しとした。


「2つ目の願いは……」
  

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