エピローグ〜滅亡の始まり〜
「せ、世界樹を………起動させた…!?」
「……………」
イシスがコクリと頷く。秋桜の顔色が悪くなっていき、次第に震え始める。
「なんで…なんで起動させたの!!」
「…私の行動がいけなかったからよ」
『世界樹、私はあなたの…世界樹の核となるわ!』
「何でそんなことを!」
「…私があのままだったら、私を殺し起動させて絶望を味わってもらおうとしたのよ」
パシンッ!
「!! 秋桜ッ…?」
「バカ…イシスのバカッ! そこまでして苦しかったんなら、何で私に相談しなかったの!」
「それは…」
「私じゃダメなの!? あなたの友達なのに、私じゃダメだったの!」
イシスは他人のチカラを使わないで何とかしたかったらしいが、結局は全て物に頼り、狂い、こんな状況に陥った。
「…秋桜、その世界樹というやらの阻止とかは出来ないのだろうか。ペンダントとかで…」
「ムリよ。起動したら逆らえないわ。例え、ペンダントという願いでもね」
「じゃあ、どうしたら阻止出来るの?」
「それは「言わないで」
秋桜が咄嗟に止めた。イシスは気を使ったのか「分かった」と言わないでおいた。
(阻止方法があまり存在していないし、ほぼの確率で成功する方法があれしかないのをみんなに言えない…言ったらただじゃ済まない…)
「それはともかく、世界樹が起動してしまったということは…」
「本当の終わりの始まりということなのですね?」
エイレーネの解釈は間違いはないみたいだったのか2人がコクリと暗い顔で頷く。
「なんということだ…」
「ごめん。私がこんなことをしたから…核にならなきゃ良かったのかな…」
「…イシス、核になったっていうことは…私達があなたを倒した。つまり、破壊したということに…」
「なるわ…それに……」
イシスの体が地味に透けていく。
「……!」
「このまま、私は消えていくわ」
「そんな…接角、会えたというのに…」
「ごめん…秋桜……」
「ペンダントで何とかしt「ダメ」え…」
イシスは笑顔で涙を流しながら「そんなことしたら償えないじゃん」と言う。
「私が消えたとしても、私は秋桜を側で見守ってるから……」
「……! イシス、イシスッ! 行かないで!」
「さよなら……」
「イシスーッ!!!!!!!!」
イシスが消えたと同時に、地響きが起こる。
「えっ、な、何!?」
「ちょ、どうなってるゾイ!」
「こ、このままボク達、崖とかに潰されますよ!」
「ひとまず、避難しよう!」
一同は避難することにした。しかし、肝心のデストロイ3人がいなくなっていた。
「あれ、3人がいない!?」
「イシスと戦った時にはいたよね!?」
「そのはずだが、一体どこに……」
「生贄に…」
秋桜が真っ青で恐ろしそうな感じで「世界樹の…生贄に……なってしまったんです」と答える。
「そんな!」
「もともとイシスの魔力で蘇らせただけで、実在はしてなかったのかな……」
「…エリーさんの仰る通りです………」
「とにかく、ここから離れよう。ここも危険だ」
秋桜はペンダントに願いを叶えワープをする。
*
ワープといいタイミングで地響きがおさまった。
「…ここは?」
「…裕福神社です。少し確認したい用があってここにワープさせました」
「あー、懐かしいー」
「エリー、来たことあるのか?」
「うん。もう何百年も前だけど」
※エリーは昔、秋桜と会った場所である。詳しくは女神日記にて
「ここに世界樹というご神木があります。ここで、願いを叶えていたのです」
「ギャラクティック・ノヴァみたいな奴だね」
「そう言ってしまえばそうですね…一応、着きました。」
神社にたどり着くと秋桜は右の方へと走っていく。それを慌てて追いかけていくカービィ達。目の前には世界樹が倒れている光景が目に写る。
「あ…あぁっ……!」
「これが世界樹…? 倒れちゃってるけど…」
「あぁ…っ…」
「秋桜…?」
カービィが声をかけるようとすると秋桜は顔を真っ青にしていた。彼女にはその後に起こることを把握してしまい震えている。
「いっ、いやああああぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!!」
ショックのあまりに気絶をしてしまう。
「秋桜!?」
「………………………」
「秋桜さん、しっかりして下さい!」
体を揺らしても彼女は起きることはない。
「秋桜!!」
「秋桜しっかりしてよ!」
「秋桜、起きてくれ!!」
「「「「「秋桜ッ!!!!」」」」」
〜Fin〜