あしかのらいぶらりぃ
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執筆者: 麻疹騙り/投稿日時: 2015/09/12(土) 23:59:27
投稿者コメント:
第6章終了です!次回遂に最終章!
(やっと暗黒時代=ネタ本編に書かれてない部分が終わる…!)
次章からようやくネタ本編に戻ってきます。(笑)

あ、あと、遅ればせながらトップページの
プロフィールを作りました。
メッセージとかも全然受けるので、よかったら覗いてやってください。
EP.6-10 Ensemble 10
歌い終わった僕らを、観客の大きな拍手が包む。


「ありがとうございましたー!」


大盛況のうちに、ライブは終了した。

あの時……緑さんと出会ったときの思い出と、交差していく―――――――




「ありがとね、今日」


ライブの後片付けをしながら、緑さんが僕に言ってきた。


「い……いえ。僕の方こそ、ありがとうございます。あんなに綺麗な歌をつけていただいて」

「ううん、縁くんの詞が良かったんだよ、あれは!」


てきぱきと手を動かしながらも、僕と目を合わせて、世界一の笑顔を見せてくれる。


「いやあ……」


「よし、出来た」

片付けを終えた緑さんが、ギターケースを背負って立ち上がる。


「お待たせ。行こっか」


緑さんはそう言うと、僕の目の前に手を差し伸べてきた。

白くてか細い左手。


「はい」


その手を取って、僕らは歩き始める。

いつか街を案内してもらった時も、こうやって手をつなぎながら歩いたっけ。


「どうだった?ライブ」

「すごく、楽しかったです。最後の日に、あんなに楽しい思い出ができるなんて」


元の姿に戻った時に、どうなるのかはまだ分からないけれど……

きっとこの思い出は、一生忘れることはできないだろう。


「……そういえば、縁くん、どこへ向かってるの?」


何となく、ただ何となく歩いていたのだが、体が無意識にある場所へ向かっていた。







「僕が人間として、初めて地上に降り立った場所です」
 

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