あしかのらいぶらりぃ
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執筆者: テーリィ&2Y/投稿日時: 2018/04/27(金) 22:17:56
投稿者コメント:
更新が遅れてすみませんでし。
謎のリモコンと二人の助っ人?
[惑星フクズィン行きの386号シャトル、2時間後に離陸致します。適当に時間を潰している方は、遅れても知らんのでご注意下さい]
チクゼーヌ中央ターミナルに、アナウンスが鳴り響く。
「どうするよ、コッタン。お土産とか買ってく?」
「そりゃねぇよ、飯の確保とこっからの計画とか移動手段とかの確認が先決だろ」
テーリィとコッタンは、既にチケットの購入は済ませていた。
「大丈夫じゃない?おやつ沢山(30万円分)持ってきたし、移動はアンタがバスに変身すりゃいい」
「ペルソナ5のモルガナじゃあるまいし!あと何だよその夢のような金の使い方は!」
「うち10万円分はコッタンのやつだよ」
そんな会話を交わす二人だったが...

「おっと、ゴメンよ」
通行人が一人、テーリィの背中にぶつかった。
「もぅ、気をつけてよね!」荷物入れとして機能するシルクハットを抑えつつ、テーリィは振り向きながら咎める。
しかし、そこに人影はない。
「へ?」
「どうしたんだよ、テーリィ」
「コッタン、さっき誰か僕にぶつかんなかった?少なくとも君じゃないよな?」
「さあな、オレ余所見してたから知らねぇよ」
状況を飲み込めないテーリィだったが、やがて何かが落ちているのに気付き、拾い上げた。
「これは...明太子のパックだ。






...いや、違う。リモコン的な何かだ」
「どーやったら明太子のパックとリモコンを間違えるんだよ!」
「だって直方体じゃん」
「その理屈が通じたらカロリーメイトもエンパイアステートビルも同じようなもんだわ!!」
ピシャーン。文字通り、雷が落ちた。
「ぷしゅ〜...やわらかジューシー...」
コッタンは黒焦げになった主人から、そのリモコンらしきものを奪い取る。
「兎に角、落し物だったらすぐ持ち主に届けないと...ん?」
彼の好きな鰹節のマークが、一つのボタンに描かれている事に気付いた。
「......」
コッタンはそっと、そのボタンを押した。


...何も起こらない。
何度も押しても、リモコンは反応しなかった。
「オイ、うんとかすんとか言わねえのか!?」
「すん」
「いやそういう意味でなk...え?」
テーリィは起き上がって煤を払い、それをコッタンから奪い返す。
「あっ、コラ!」
「こんな便利な機能のあるリモコンがあるなら、飼い主の僕に預けてなさい!
えーと、まずは『ソフトドリンク』か...取り敢えずリンゴジュースが飲みたいな」
「ソフトドリンク」のボタンを押す。

...やはり何も起こらない。
「あれ、じゃあこの『気功マッサージ』は?」

...しかし なにも 起こらない。

「『お父さんスイッチ』...」

...But nothing happened.

「ちょっと、いい加減にしろテーリィ!」
「うおっと、やめろっての!」
「早く持ち主に返しに行けっての!!」
コッタンがリモコンを取り返そうとした。テーリィは取られまいと必死になって抵抗する。


ぽちっ。ピコンピコン...

リモコンの赤いボタンが押され、タイマーが動き出した。
「...なんだ?...どうしたテーリィ!?」
テーリィは姿勢を変えないまま固まって、滝のように冷や汗を流している。
「さっき僕らが争っていた時に...

『爆破』のボタンが押ささってたみたい......」
「何だって!ちょっと貸せ!
何々、『このボタンを押すとメイン爆薬が即座に爆破され、時間差でサブ爆薬も爆発します。時間差はだいたい25分くらいだったかな』...アバウトな取説だな...」
「どうしようどうしようどうしようどうしよう」
「落ち着け、テーリィ!もし爆薬が爆破されてたら、ここではかなり声高にアナウンスされる筈だ。少なくともメイン爆薬の存在はかなり怪しいぞ…それに、仮にサブ爆薬はここの近くにあったとしても、オレが電波を感じ取って場所は特定できる」
「解除の方法は?もし取りにいけない場所だったら?」
「あのエドガーって奴に任せればーーあ、その、なんでお前の悪い予感は当たるんだろうな?その爆薬...重要貨物集積所にある」
「どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう」
「テーリィ!前回のターンでお前何て言ったよ!?」
コッタンは主人とは対照的に、冷静に問い掛ける。
「かがくのちからってすげー!」
「違う、そっちじゃない!どうにもならなくなったら?」
「す、助っ人を呼ぶ!ちょうどこのリモコンに...!」
テーリィはまだ押していなかったボタンーー「アシストフィギュア」を押した。
「頼む!だれかこの状況を打開できる助っ人の方よ、来てくれ!」




「あ、あのー...お呼びでござるか?」
そこに現れたのは、セーラー服にも見える緑の忍装束に身を包んだ少女だった。
「お前は...?」
「あ、あ、あんかけ炒飯、あ、貴方は......
パンサーカメレオンちゃん!!」
テーリィが一層多くの汗を流し、周囲の温湿度が上がる。
「知り合いか、テーリィ?」「二次嫁...///」「...呆れて何も言えないぜ」
それからテーリィは彼女に向き直り、
「カメレオンちゃん。アンタを呼んだのは、僕らが今絶体絶命でんぢゃらすな状況にあるからなんだ。力を貸してもらえるかな?」
「それで、其方たちは...?」
「悪いが話は後だ!爆破まであと15分もない、とにかくオレの指示に従って動いてくれ!」テーリィが何か言い出す前に、コッタンが口を開く。
「オーケー、じゃあ僕のケータイを預けておく。これでエドガーの手を借りれるし、ここから指示を出せるだろ」
「だな。よし、まず真っ直ぐ行って、突き当たりで左に曲がって下に降りろ」
「わ、わかったでござる!」二人の指示通りに、パンサーカメレオンは走り出した。

「そこだ。どうにかそこのセキュリティをすり抜けられるか?」
「姿消せば多分大丈夫!多分!」
『やってみるでござr[ビーッ!ビーッ!]ぅええ!?』なんと、体色で姿を消したにもかかわらず、警報が鳴った。
「赤外線センサだったか...」
「こうなるんだったら、エスパーをコピーしたカービィちゃんを呼んだほうが幾分かマシだったかなぁ...」
「よんだ?」
「わ゛ーーーーーーっ!!!」テーリィの後ろから、まん丸ピンクの影が顔を出した。
「か、カービィ...どうしてここにいるんだい?」
「なんかね、夢のなかで『テーリィのもとに行きなされ』ってこえがきこえてきたから、きてみたんだ!」
「ハイ出たご都合主義。忙しいからって何やってんだか」テーリィは堂々とブーメラン発言をした。
「だからそれどころじゃねぇだろテーリィよぉ!!」
『助けてほしいでござるよ〜〜っ!!!』『話は聞かせてもらったよ。水で回路をショートさせるんだ!』
「よし!カービィ、水を出すからコピーして!」「うん!」
テーリィは水滴を魔法で作り出し、カービィがそれを吸い込んで「ウォーター」をコピーする。
「オーケー!この中に!」
カービィはテーリィのシルクハットに飛び込んでいく。同時に、予備通信機の画面にその姿が見えた。
「おいテーリィ...なんでそれを最初から使わないんだよ」
「僕この中に隠れるのが精一杯なのよね。前無理くり試そうとしたけど、お尻がつっかえるわ顔だけなぞのばしょに出るわでガチで大変だった」


なんとかサブ爆薬なるモノを解除し、テーリィは帽子からカービィとカメレオンを引っ張り出した。
「本当にありがとうございました。あとゴメンナサイ。カメレオンちゃん帰ってもいいよ」
「あのー...拙者、ツトメを果たすまで戻れないでござる」
「へ?そのツトメ、って?」
「拙者のツトメは其方のツトメ。日陰者といえども、呼び出されたからには力を貸したいでござるよ」
「ぼくもいっしょにいくよー!」
「あ、その...なんか、すごいやる気出てきた!是非とも色々とお願いします!」
「あのさ、テーリィ。シャトルの出発まであと30分もないんだけど」時計を見ていたコッタンが、口を挟む。
「...えっ?そうなの?」
「早く追加で二人分チケット買って、搭乗しないと間に合わないぜ!」
「うわぁぁぁ〜っ!!みんな急げ〜!」
四人はシャトル乗り場へ走っていった。





「テーリィ。今回変に長かった割に、ストーリーの進展ほぼなかったんじゃねーか?」
「メタ発言は僕の特権だからノーコメント。
2Yさんのターン、どうぞ!」

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