第54話 没能力再び!
「メタ、それって何なの? というか、あったっけ…」
「コピーのもとに何があるか確認してみてはどうだ?」
カービィがごそごそとコピーのもとを一通り出してみる。
「歴代のコピー入ってるんだ…ドラ○もんのポケットみたいにたくさん入ってるし;」
「その中に何かしょぼい能力でもあるか?」
「しょ、しょぼい…って;」
ひとまずガサゴソと探してみる。すると、見たこともないようなコピーが入っていた。
「何これ…?」
「何かあったか?」
カービィがとあるコピーのもとをメタナイトに渡す。
「フッ、私の勧に間違いはなかったな」
「え、どゆこと?」
「覚えていないか? そのコピーはライトというものだ」
※コピー能力ライト。1回だけ周りを明るくさせることが出来るという没の能力。夢の泉に使用されていた。
「あ、そんな能力あったなあ…。ボツ能力だからすっかりと忘れてた」
「逆にスリープとかマイク、クラッシュを覚えてるのにライトは出ないのだ」
「だってよく見るボツ能力じゃん」
「それもそうだな」
2人の会話を空気な状態でポカーンとするメタカビ以外一同だった。何だかんだでカービィはライトの能力をコピーすることにしてみた。
「これで明るくさせればいいんだよね?」
「ああ。確か、眩しくなると思うから目を瞑るべきだと思う」
「どんだけ眩しいのですか?」
バンワドは見るのが初めてな能力に興味津々でいた。メタナイトはみんなが理解するように「寝ている時にいきなり電気をつける程の眩しさくらい」と例えた。
「あ、意外と眩しいのね」
眩しいということでみんなが目を瞑ることにした。以前にメタナイトは「カービィはありったけのチカラで使用するから危険だ」と思い、目を瞑る行動をするのがやるべきだと思っていた。
「それじゃあ行くよー!」
カービィが周りを能力で明るくなった。周りが明るいおかげか、秋桜の震えが治まった。
「あ…秋桜大丈夫……?」
「悪魔さん…? あ、はい。大丈夫です…お騒がせしてすみません……」
「謝ることはない。それより、明るくなったからにはこちらが有利となったな」
「どういうことゾイ?」
「特にそれっぽいのは見えないと…思う……けd…あ」
エリーが何かを見つけたかのような顔をした。以前に、白けているような顔にも思えていた。
「………………メタ」
「これ以上突っ込むな。あちらに気付かれるだろう」ボソッ
「意外と頭でっかちですね…」
「大王様よりバカな人だ…」
「気付いていないフリしておこう…」
一同が苦笑していく。何故なら、姿や気配等が完全に消えているが、肝心のものが消えていなかった。それは、カービィのライトの能力によって、デストロイの影があった。
「というより…気配が完全に消えていないようだな」
「あ、そうなんだ。ボク、そういうの分かんないし」
「お前の場合は戦いが肝だからな」
「それってボクが戦い以外は駄目ってことなの!?」
「そういうことだ。それと、食欲は忘れるな」
「うぐ…そこで言うか普通……」
この2人のやり取りで少し微笑ましそうにしている女子だった。そのおかげか作戦を思いついたらしい。
「メタ、作戦なんだけど…私と秋桜にやらせてほしいの」
「…別にいいが、何を思いついたのだ?」
「ふっふっふ…それはね……」