第53話 最終決戦の幕開け
「…覚悟は…出来ていますね?」
「言われなくても決めている…」
「ちゃっちゃかと殺ろう!」
「字なんとかして下さい……;」
バンワドが冷や汗をかきながらカービィに突っ込みを入れる。
「女神の務めだし…やらないと」
「早く終わらせて食べまくるゾイ!」
「え、えぇ……;」
それぞれ色んな考えではあるが「この戦いを終わらせたい」そんな気持ちは誰もが考えていた。
「皆さん…。行きますよ!」
「「「「「おうっ!」」」」」
*
「…………………」
秋桜が瞳を開くとメタナイト達にとって目の前が懐かしい感じだった。
「あんまり……雰囲気変わっていないですね…」
「そうなんですか…?」
秋桜にとってこの内部は初めてではあるが、1回経験したそれ以外一同は「懐かしい」と思っていた。
「ただ…雰囲気は変わっているな……」
「…初めてで分かりませんが、言われてみると…殺気が凄い感じがします…!」
「それだけ、秋桜さんのペンダントを狙って実行しようとしてるんですね……」
「…そういうことだ」
「ッ…! 私のペンダントが目的なのは分かっています! さっさと現れてはどうですか!」
秋桜が叫ぶがデストロイの奴等が姿を現す感じはしなかった……。
「簡単に出てこないと思いますよ…秋桜さんのペンダントが目的でもありますし」
「そうだよ、だから秋桜はペンダントを守って!」
「分かりました…!」
秋桜はペンダントを手で覆い隠すように守ろうとし、その周りをみんなで守る。「どこから現れてもおかしくはない」と思いながら前後左右真上に守りを固める。
「へぇ…そう来ましたか……」
「だが、視界さえ見えなくすればうまくいくだろう…」
「その隙にオレが触手で狙えばいいんだな!」
「…まぁトドメをあなたが刺すのは嫌ではありますが、それしか方法はないですね」
「何だとゴルァ!」
“安定のいじられるシアエガ”である。ブレインは「煩い」と突っ込む。
「…まあいい。作戦決行だな!」
シアエガがラグナロクの能力を発動させる。すると、視界が真っ暗になった。
「わぁ!? ま、周りが見えないよ!?」
「明るくさせないと! 秋桜、ペンダントで光を灯させて!」
エリーが秋桜に指示を出すが彼女には声が届いていない……。
「いやああああああああああああっ!!!!!!!!!」
「秋…桜……!?」
現状が理解出来ていないエリーにとって困惑状態だった。
「どうしたの秋桜!?」
「世界が…壊される……やめて! やめてええぇぇぇっ!!!!!!!」
「…暗闇にまだ恐怖があったのか」
「え、ドユコト」
※メタナイト軽く説明中
「そういうことなんだ…」
「だから、今は秋桜に声をかけても届かぬだろう」
エリーが「そっか…」と暗い顔をしながら納得をする。
「それより、みんなは暗いの平気?」
「ボクはスピア使ってますから慣れていなきゃ出来ませんよ」
「そうなんだ…;」
「地味にそこだけは大丈夫なんだ;」と苦笑で思うエリーだった。
「ワシは微妙ゾイ…」
「私は普通に平気だ」
「…まあボクも余裕。エリーは?」
「普通に慣れてる」
「知 っ て た」
メタナイトが「一大事だというのに余裕綽綽でいるのはどうなんだ」と思い込む。それを「あはは」と笑いごまかすカービィである。
「というより…カービィなら、ここ明るく出来ない?」
「うーん…何かコピーあったっけ……」
「私も覚えていないな…その様なコピーなど存在して………」
「あったなそんなコピー」