第52話 それは運命的な出会いだった…
エリーことエイレーネは光となって消えて行った。それを思ったメタナイトはもう会えないと暗くなっていた…。
*
「ん…ここは………」
「全く、またあなたはとんでもないことをしましたね」
エイレーネは突然と目を覚ます。彼女が寝ぼけていたところをとある女神は世話を焼くように呆れていた。
「平和の為にしたんだからいいじゃないですか」
「全く…あなたが秩序を乱したからいけないでしょ」
「そう急かさないで下さい。ホント、エウノミアは秩序しか考えていないんですから」
エウノミアは意地を張ったように「これが私の役目ですから」と言う。その発言で彼女は「なら、私もそれが役目ってことで」と逃げる。
「あっ、エイレーネ起きてきたー!」
「久しぶりですねディケー。正義として何かとやってきたのです?」
「そりゃあそうだよ! それがボクがやる勤めだし」
ディケーのやることにエイレーネはそんまんまだなあと微笑んでいた。
「それもそうですね。あ、そろそろテミス様のとこへと向かいましょう。」
*
「テミス様、私、エイレーネはポップスターの偵察を勤めました。」
「ご苦労様でした。それにしてもとんでもないことになっていましたね」
エイレーネは地味なところを突かれて「面目ないです…;」と苦笑していた。
「あなた達もよくやってくれましたね」
「「はい」」
「そんなあなたたちに、休暇を取らせてあげます。しかし、また事件が起きてしまわれた場合は仕事に戻りますよ。いいですね?」
「「「はい!」」」
エウノミアとディケーは気分がよくなってそれぞれの部屋で充実するようなことをしようと部屋に向かった。エイレーネは何かをしたいかのようにその場にとどまっていた。
「…あの」
テミスは彼女のとこへと近付き、彼女を抱きしめていた。その温もりはとても暖かかった。
「この温もり…お母さんみたい……」
「……エリー」
「え…!? も、もしかして…お、お母さん………!?」
「あなたに黙っていて悪かったわ。あなたのことだから信じてくれないと思ったもの。それに、鈍感だし…」
エイレーネは本当に痛いところをグサグサと突かれていた。
「そうかもしれないけどさ。でも……会えて良かった…」
エイレーネはテミスを強く抱きしめていた。
(ありがとね…メタ)