あしかのらいぶらりぃ
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執筆者: 麻疹騙り/投稿日時: 2015/08/28(金) 00:42:32
投稿者コメント:
言いそびれましたが、この章を見る前に
ラーメンズの「男女の気持ち」というネタを見てほしいです。
関係ない振りしてあるようでないこともないです。笑

ラーファンの麻疹は上記の「男女の気持ち」以外にも
ラーメンズの他のネタの台詞を忍ばせていたりします。
宜しければ探してみてください。(^_-)-☆
EP.6-3 Ensemble 3
結局その日は、ほとんど眠れなかった。


緑さんに送るプレゼントのこともあったけれど、それ以上に、
今日で人間としての生活が終わってしまうのだと思うと……

こんな状況で、今までと同じように眠れる人の方が、珍しいだろう。


「縁くん、おはよう」


緑さんが僕の部屋に来て、挨拶をしてくれた。

いつもの緑さんとほとんど変わらない、優しい笑顔。

でも、心なしか、少し悲しそうにも見えた。


「……そっか。今日で最後なんだね」


×印で埋まった、部屋のカレンダー。

今日の日付……2月20日。大きく「お別れの日」と書いてある。
緑さんが書いてくれたものだ。


「……そうですね」


改めて言われてしまうと、今まで以上に悲しくなる。


「そうだ!縁くん、また料理作ってよ」


緑さんの嬉しそうな表情。

緑さんはいつも、僕の料理を誰よりも楽しみにしてくれているのだ。

「あ、はい。分かりました」


いつも通り、キッチンに立つ。


「もう緑くんの料理、食べられなくなっちゃうんだ。
味わって食べなきゃね!」


後ろ向きなので表情は見えないが、その語気から、きっといつもの
愛らしい笑顔を見せているのだろう。

そんな笑顔が見られなくなると思うと、否が応でも悲しくなってしまう。


「ねえ、今日は何を作ってくれるの?」

「今日は……ロールキャベツにします。寒いので」

「いいねー!ロールキャベツ大好き♪」


嗚呼、この笑顔をずっと見ていられたら、どんなにいいか―――――――

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