第51話 ペンダントの伝説 part1
「え…もう1つ存在しているってどういうこと?」
「実際は、このペンダントは1つのペンダントではなく、半分なのです」
月のような輝きを持っているペンダントが、これでも半分であると聞くと、完全なるペンダントにする為の片方や2つに分離した訳が分からず、首を傾げるカービィ。
「もう片方はどこにあるのか分かるのか?」
「今の今までは分かりませんでしたが、今なら分かります…」
「根拠とかあるんですか?」
「さっき仰いましたが、このペンダントは半分であるのです。つまり、もう片方が近くに存在すれば光るのです」
これらのことをまとめると「分離しても戻そうというペンダントの意思っぽいのが残っていると思う」とデデデが珍しく言う。
「だいおーがそんなこと言うんなんて明日、雨かな」
「失礼ゾイ! ワシはこんなことも言うゾイ!」
「それは、たまたまだと思うよ大王ペンギン」
エリーの“デデデの扱い”が更に酷くなったと苦笑をする空気でいた。デデデ本人は「何かした?」と思っていた。
「ひとまず、ペンギンさんが言っていることは一通り合ってます」
「ペンダントが近くにあるのは良いが、デストロイと何か関係があるのだ?」
言われてみればそうだ。メタナイト達の目的はイシスによって復活したデストロイが企む計画を止める為にやって来たというのにわざわざペンダントという目的まで入れるのか。それは…秋桜がとある一言をする。それを聞いた一同は唖然とする。
「それは、イシスが片方を持っているからです」
「「「「「……………………………………」」」」」ポカ-ン
「は?」
「メタナイト様がそう言うのもムリもありません。私は何となく…そうは思ってました……ですが…………」
秋桜は言いたいことがうまく言えないくらい苦しい気持ちでいた。
「ペンダントのことについて少し聞きたいことが色々とあるのだが…」
「…いいですよ。私も気掛かりにしていることが今でもありますし」
「何かあるのか?」
「はい。その前にペンダントの伝説を仰るべきですね」
「で、伝説……? それは一体どういうことですか…?」
バンワドが気にすると、秋桜がその伝説を語り始めようとする。一体、ペンダントにどんな伝説が隠されていたのだろうか。