帰る方法
続きいい(は
あかねは現代へ帰る方法を考えました。
「まずマルクを探さないと…でもマルクってどこにいるんだ…?」
あかねは考え続けました。
でも考え疲れてしまったよう。
あかねは気分転換で1996年の夕方の街を散歩に行きました。
「あれ!ここの遊園地って……!今は廃墟に…1996年にはまだやってたんだ!行きたい!」
あかねはつぶやきました。
でもあかねはあることに気がついてしまいました。
「しまった…。お金がない…」
そこで、あかねは現代に帰るヒントを探すと嘘をつき、おじいちゃんに頼んでみることにしました。と、そのとき。
後ろから優しく肩を叩かれました。
「あ、はい」あかねは答えました。
優しく肩を叩いたのは、あかねのおばあちゃんでした。
「あかねちゃんが家に来たのはおじいさんから聞いたよ。私も暇だから一緒に遊園地でも行かないかい?」おばあちゃんが言いました。
「はい!ありがとうございます。」
あかねは答えました。
遊園地の入場料はおばあちゃんが払ってくれました。観覧車に乗りました。
すっごくゆっくりで、ちょっと暇だったけど、夕方4時の1996年の街を見下ろした景色はとても綺麗なのでした。
あかねは思わず叫んでしまいました。
「へえ〜!観覧車から見る景色ってこんなに綺麗なんだ!」
おばあちゃんが言いました。
「そうだね。観覧車はゆっくりだけど、その代わり良いこともあるものだねえ…」
遊園地から帰る頃には、5時になっていました。
時間がなくて観覧車にしか乗れなかったけど、あかねは観覧車の良さを知った気がしました。
その時。放送が聞こえたのでした。
「今日の銀河最強の道化師のサーカスは終了致しました〜」
「…!」あかねは気がつきました。
「銀河最強…サーカス…絶対マルクやん!」あかねは大きな声で言いました。
「おっと、あかねちゃん、急にどうしたの」
おばあちゃんが気にしてくれましたが、あかねは、
「すいません!あとで説明します!」
と言ったきりで、日が暮れそうな1996年の街をあかねはサーカス会場めがけて、駆けて行きました。
会場に着く頃には5時15分になっていました。
入り口に入場券を売るお姉さんがいました。
あかねは早口で言いました。
「今日の芸は終わっちゃったんですか!?私、マルクっていうやつに用があるのですが…」
お姉さんは言いました。
「ごめんね。今日は終わっちゃったの。マルクさんも、多分帰っちゃったと思うわ。申し訳ないけど、明日また来てね。」
「はい、了解です!突然すみませんでした!」
あかねは早口で言うと、おじいちゃんの家まで全速力で走って行きました。
「あの子、どうかしたのかしら…」
入場券を売るお姉さんはつぶやきました。
続きます…