忘年会にて
ここは、大晦日だということで忘年会をやっているデデデ城。 その光景は、見事な騒ぎようなのであった。
カビ「ね─!!もう料理とかないの─!?全部食べちゃったんだけど─!!」
デデデ「はぁっ!?お前、あんだけあった料理をもう食っちまったのか!?」
カビ「え、あれだけあったって、ほんのちょっとしかなかったじゃん!!」
デデデ「いやいやいや、うそだろ…」
どうやら、もうカービィは料理を食べつくしてしまったようだ。
メタ「まったく、ちょっとは落ち着いて食べろよな…」
皆が激しく騒いでいる中なのにも関わらず、落ち着いて本を読みながら言うメタナイト。
カビ「む、失礼な!!僕はいつも落ち着いて食べてるっての!!」
カービィがそう抗議するも、どこがだ、というメタナイトの冷たい視線によってうっ、とすくんでしまう。
カビ「あぁ〜、おなかすいたぁ〜!!ねぇ、また料理出してよ!」
騒ぐカービィ
デデデ「ダメだ、お前のそのブラックホ─ルの胃ではあっという間に城中の食料が無くなってしまう」
しかし、デデデは料理を出してくれる気配はない
カビ「もぉ〜、けち─!!」
またもう一度頼んでみようと、息を吸い喋ろうとするカービィ。 しかし、その言葉はある者によって妨げられてしまう
カワサキ「まって!料理が食べたいのなら、俺が作ってやるよ!」
カビ「カワサキ!!」
それは、カワサキであった
カワサキ「安心しな、材料なら俺が持ってるから!」
メタ「(え、何で持ってるの!?)」
デデデが城の食料を使うのは嫌がるだろうと思い、気を使って言ったカワサキなのであったが、メタナイトにはなぜ材料などを持っているのか疑問に思われたのであった。
カビ「ありがとう、カワサキ…」
お礼を言うカービィ
カワサキ「ふっふっふ、まかしときnカビ「でもいらない」
喋りかけているカワサキにはっきりと断るカービィ。その目は、まるで“カワサキ作った料理なんか食べたら死んじゃうよ”、とでも言っているようだった。そんなカワサキをメタナイトとデデデは、哀れむような目で見るのであった。 その後、やけくそになって酔いつぶれているカワサキの姿を見たとか見なかったとか
カビ「さて、それにしても」
突然何かしゃべりだしたカービィ
メタ「どうした?」
メタナイトが何か聞いてみると、
カビ「お腹すいたー!!」
メタ「…」
呆れてものも言えないようだ
カビ「あー、誰か何かくれないかな…」
カービィがそんなことを言っていると、
????「あの、カービィさん!」
突然カービィを呼ぶ声が。驚いて振り返ってみると、そこには
カビ「バ、バンワド!」
そう、そこにはバンワドことバンダナワドルディが居たのだ。
カビ「どーしたの?」
カービィが聞いてみると、バンワドは何やら大きめのお弁当箱のようなものを持って、
バンワド「これ、よかったらどうぞ!!」
と言って、カービィに渡してきた。驚いたカービィが
カビ「え、これなんなの?」
と聞いてみると、バンワドは
バンワド「えっと、それは、さっきカービィさんがお腹すいた、と言っているのを聞いたので、今日の忘年会で出すはずだったけど少し失敗してしまったので捨てようかと思ってたやつなんですけど、もったいないのでよかったらあげようかと思い」
と言った。カービィは
カビ「ありがとう!!」
と言い、早速あけることに
カビ「それじゃあ、あけるねぇ…」パカッ
カビ「!!」
そこには、今日の忘年会で出されていた料理と全く変わらないくらいおいしそうな料理がぎっしりと詰まっているのであった
カビ「うわ、すっごい!!これ、ほんとに失敗したやつなの!?すっごくおいしそうなんだけど!!」
カービィが驚いてそう言うと、バンワドは
バンワド「え、そんな、ありがとうございます!」
と、恥ずかしそうに言っていた
そして、そんなことをしているうちに
メタ「おーい、年が明けたぞー!!」
また、新年が始まったのであった
カビ「お、あけおめ〜!!」
笑顔で言うカービィ。メタナイトは、
メタ「さて、新年になったことだし、忘年会の片づけをするか」
と言った。しかし、デデデに
デデデ「む、何を言うゾイ!!今からはこのまま新年会だぞい!!」
と言われ、ショックでぶっ倒れるのであった。それを見て苦笑するバンワド、バンワドの料理をものすごい勢いで食べていくカービィ、忘年会からの新年会でさらに盛り上がるほかの人達… また、新たな一年が始まるのであった。
〜終わり〜