第二の人生の学び方
私の名前はクーザー。
カルト教団を乗っ取るために、味方を増やそうとしている者だ。
クーザー「それで…どうです?これが私の計画です。協力してくれますか?」
カニル「うん、協力する!」
ガニョッキ「…確かにな。今の危険な教団よりも君がこの教団を乗っ取った方が都合が良い。君は逆説的正義が目的じゃなくて、金儲けが目的だ。大事件なんて起こす気なんてないだろ?大きな犯罪が起こらないというのは私も安心出来る。警察として。
後、お前の計画が成功した場合。それなりに金はもらえるんだろうな?まあ、つまり私が協力するのは金次第だ」
クーザー「ええ…協力すれば、あなたが思っている10倍以上の金があなたの手元に入ってきます。もしかしたら、警察を辞めてもいいかもしれませんよ」
ガニョッキ「残念だが、君と違うのは俺はこの警察と言う仕事に誇りを持っている事だよ。そう簡単に辞めたくはない。まあ、それはともかく、ここにあまり長く居ると教祖にバレるかもしれない。お前達はサーキブルの所へ行くんだ」
カニル「はい!」
そして、サーキブルの所へ…
クーザー「ここか…なるほど、サーキブルが経営している店はバーだったのか!」
カニル「急にテンション上がったね!どうしたの?!」
クーザー「探偵と言えば、バーだろ!バー!」
カニル「へぇ〜そうなんだ…まあ、とりあえず、入ろう!」
クーザー「ああ!そうだな!」
カラーン 扉の上の方にある鐘が鳴る
サーキブル「いらっしゃいませ〜」
サーキブルは私達の事は知らないはずだ。
だから、堂々と店に入っても問題ない。
サーキブル「それじゃ、お客さん、何、頼みますか?」
クーザー「ああ、とりあえずカクテルで…」
カニル「え〜と、私もそれで!」
サーキブル「はい、分かりました」
しばらく経ち…
サーキブル「出来ました。カクテルです」
これが…毒入り酒、通称デス・アルコール。どうやら、ガニョッキが言うには
サーキブルは、教祖に頼まれて毒を創っていたらしい。素材は、何かの花らしいがそこはガニョッキでも、カニルでも、分からないらしい。
しかし、カニルが言うには、サーキブルは無断で毒入り酒を生産して、しかもそれを一部の人に飲ませていた。通称の名前の通り、毒入り酒を飲むと死んでしまうらしい。しかも、ここは信じがたいが、体が変な向きに勝手に動きだし、その様子は踊り狂ったかのように見えると言う。
しかし、それを知っていたのならば、私はこの酒を飲む気にはならない。
だからと言ってカニルに飲ませる訳には行かない…
カニル「こういう場合は、正直に宗教に関係ある事を言うしかないわね!」
サーキブル「…急にどうかしましたか?」
クーザー「ご心配なく、我々は、教祖様に従いあなたの所に来ております」
サーキブル「…教祖様?何を言っているんですか?」
クーザー「いや…だから、そんなに警戒しなくても大丈夫です。我々は宗教関係者です」
サーキブル「さっきから、何を仰っているのか分かりません。冷やかしならお帰り願いますか?」
カニル「…え?あなたは、とある教団の幹部ですよね?」
…カニルが思わず、直球な質問をしてしまった。
しかし、本当に何も知らないかのような素振りをしている。
サーキブル「え?いや、違いますよ。別に私、宗教に興味ないですし」
恐らく、教祖が言っていたおかしい事はこれだ。私は1つの予測を立てた。
それは、サーキブルが教団の事を一切忘れてしまったと言う事だ。
しかし、何故だ?記憶喪失ならば、教団以外の事も忘れてしまうはずだ。
まあ、これ以上深く探る必要はないだろう。
クーザー「すみません、人違いでした。ゴクッ(カクテルを飲む)ふう…それじゃ、お金、置いときますので」
カニル「え…待って!私も行く!ってクーザーお酒飲んじゃったよ!(酒を残して、店を出る)」
カラーン 扉の上の方の鐘が鳴る
サーキブル「本当に冷やかしだったのかよ…まったく、せめて飲んでくれよ…(そう言って酒を捨てる)」
クーザー「さてと…後はカニルが教祖にサーキブルの事を報告するだけだ」
カニル「そうだね…」
私にとって、サーキブルはどうでもいい。
重要なのは、教団の乗っ取りだけだ。
記憶がないとか、知った事ではない。
カニル「あのっ!一目見た時から、好きです!あの!私と付き合ってください!」
ん?急に何を言っているんだ?酒を、飲んだ訳ではなさそうだが…
カニル「あの…返事は次に会った時で良いので!」
クーザー「お、おい!待てよ!」
…え〜と、普通1、2回会っただけで告白とかする物なのか?
まあ、はっきり言ってこの展開はなんとなく分かっていたが、普通、もっと親密になってからとかじゃないのか?
…新たな悩みが出来てしまった。
どう断れば良いのか。しかし、断ると多分私の計画は教祖に知れ渡る。だから、断る事は無理だろう。
…え?断れないのか?俺!
第二の人生の学び方 続