入れかわっちゃう話5
「 …………………。」
メタナイトは門番のワドルディを近くの木の木陰から呆れたように眺めていた。
( ………中に入ったとしてもすれちがった人にどのような態度を表せばよいものであろうか… )
普段、紳士ぶってる自分には能天気なカービィのマネなどとてもできない。
だからといって、無言で歩いていてもただ不審に思われるだけだ。
できるだけ何もなかったかのように事を済ませたいメタナイトはここでグダグダしているのもどうかと思い、とりあえずあまり作らない笑顔を顔に浮かべながら門をくぐって城へと入っていった。
「 ふぁぁ〜……ん? 」
浅い眠りから覚めたカービィは自分の体が青いことを確認してから起き上がり、辺りを見回した。
「 …あ、 起きた?メグ。どう?気分は? 」
「 おかげですっきり! ありがと!
フーム! 」
「 それは良かったわ、そうだわ!お腹空いたでしょ? お昼食べに行かない? 」
「 うん!行く行く! 」
彼の笑顔にフームは控えめに笑ってから疑問に溢れていた頭を切り換えた。
コックカワサキの作った妙な味のするカレーを食べながら、目の前にいるカービィに似た可愛らしい人物に意識を向けた。
「 ねぇ、メグ。」
「 ん? 何? 」
メグは目線をカレーからフームに移した。
「 メグは私達と会う前に何をしていたの? 」
「 えっ…と…ね… 」
やはりこうくるか…
適当に旅人って感じでいいのかなぁ〜
カービィはまだ答えがまとまらないまま口を開いた。