第47話 いざ、特訓だ!
「……むっ」
メタナイトが目を覚ます。それを見いていたシャドーが「メタナイトが起きたよー」とみんなに言う。
「メターッ! 生きてて良かったよぉ!」
安定のいきなり抱きつこうと突っ走っるカービィをサラッとかわすメタナイトだった。
「これ、いつまでするんですか…」
「あはは…そんなことあったんだ……;」
「あれが定番すぎるゾイ」
「「そこまでやるんだ;」」
女子等は苦笑以外何もなかった。メタナイト本人も「いつまでするのだ」と呆れる程、やっていたんだと思う2人だった。
「うぅ…誰か抜いてよ」
「自業自得です。自分でして下さい」
「秋桜冷たいなぁ…;」
「それに、私は秋桜(あきざくら)ではなく秋桜(こすもす)です! いい加減に間違わないでもらいませんか!」
秋桜が地味なところを突く。今まで散々そう言っていたのに今回は言ったということは相当、根に持っていたのかもしれない。
「読者のみんな絶叫してそう」
「エリーさん…メタい発言はアウトですよ……;」
「ワド、違うよ! メタ(ナイト)発言だy「斬られたいのか貴様」
「メタナイト様……落ち着いて下さい;」
何だかんだでグダグダしているが、メタナイトが軽く咳払いをし、気を取り直した。
「気を取り直すが、これからどうするのだ?」
「というかメタナイトは大丈夫なの?」
「何がだ」
「さっき…様子がヘンだったよ……」
シャドーがダメタと戦っていた時のことを彼に一通り話す。それを聞いた彼は「そうなのか…」と何も分からなかったかのような反応をする。
「ラグナロクの能力が一時使えてなかったのも気付けなかったな…」
「試しにテレパシー送ってみる…」
「あぁ」
エリーがメタナイトに聞こえるか?とテレパシーで送る。だが、メタナイトには聞こえていなかった模様。
「駄目だ…聞こえないな」
「メタナイト様、それはどのように聞こえないのですか? 妨げられてる感覚とか…」
「妨げられている?………そうではなさそうだ」
「それってつまりスランプっぽい奴とか?」
いつの間にかカービィが壁から抜け出していた。
「…だといいのだが(いつ抜けたんだ)」
ダメタが「他に何かあるはずだろ?」と聞いてくる。メタナイトは「フッ」と笑う。ダメタの考えは的中したようだ。
「やはり、私の悪から生まれたことだから分かるものか」
「それもそうだが、もう1つの姿の時に私の声など聞こえてなかっただろ」
「あぁ…聞こえていなかった」
今の発言に本当にただ事で済まないと思った一同だった。ふと考えると、カービィがフラグを建設させていたのだとメタ発言で思っていた。
「こうなったら、ボク達は特訓しないと!」
「たしかにそうです! いつ来てもおかしくないですし!」
「そうだね」
みんながやる気になっているが、メタナイトが「そんな場所がどこに」と聞いてくる。
「あ、教えてなかったね。実は、この近くにある鏡なんだけど……」
「そんなものあったのか」
「ま、最後まで聞いて。その鏡は、思い出と関わりのある人と戦ったり、自分自身と戦って強くなる場所だって」
「ボクやメタ、デデデが強くなったのもこのかがみで特訓したおかげなんだ!」
“特訓”メタナイトが強くなる為に、闇のメタナイトが言っていたあの技を習得させるのにピッタリだと思い、「ここで特訓させてもいいか?」と訪ねる。
「あ、うん。いいけど」
「助かる」
メタナイトは「強くなってみせる」と思いながら鏡の中へと入る。
「メタどうしたんだろ…」
「さあ……?」
「メタナイト様が戻って来るまで私達もここで特訓しておきましょう…」
「それもそれでいいね」
*
「…ここが、思い出の場でもある特訓場か」
鏡の中に入ったメタナイトの周りは光のような白い世界に包まれていた。
「ここで、深く関わった人と戦うのか…」
彼は、剣士の道を歩ませてくれた兄みたいな存在でもあるギャラをふと考える。考えた途端、目の前にギャラが立っていた。
「…兄さん」
「かかってこい、私が相手してやる」
「……手加減はしませんよ!」
兄弟の戦いが今、始まろうとしていた。