第44話 異変の理由(わけ)
「やったねシャドー!」
「あ…うん……」
カービィ達がシャドーのもとへと近付く。シャドーはダメタを救えたことを嬉しく思いつつ、メタナイトが意識を失っていて大丈夫なのかと心配という複雑な気持ちでいた。
「…メタ、大丈夫かな」
「大丈夫じゃないと思いますよ…。様子がおかしかったですし…」
「…メタナイト様のもう1つの姿の時…何か違和感を感じた気がします」
「“違和感”って?」
カービィが秋桜に尋ねてみた。彼女は「焦りや不安を抱いていたような感じだった」と思っていた。
「やっぱお前もそう思うか」
「闇…の……メタナイト…様?」
「私のことは「ダメナイト」でいいってキサマ!」
「悪魔さん……」
彼女はカービィを叱るかのように言った。カービィは「あははは」と軽い気持ちで言う。
「紹介がまだでした。秋桜です……」
「秋桜よろしくな」
「あの、闇メタ様…メタナイト様は大丈夫なのですか?」
「どうだろう…。私の声が届いてなかったしな…」
「ボクには聞こえたんだよね…。メタのキズナってやつでたまたま聞こえたのかな」
彼女はこのままデストロイの奴等が来てしまったら本当に終わりじゃないかと思い込む。
「こうしてる間、敵は強くなってるよね…」
「訓練所みたいなのがあれば助かるゾイ…」
デデデがそう呟くとブラデが「この先にあるぞ」と言う。
「「いつ起きたんだよ」」
「メタいこと言うな。デデデ、案内しろ」
「おう。こっちだ」
ブラデがみんなを案内する。辿り着いた所はディメンションミラーみたいなのが目の前にあった。しかし、色が白くまるで思い出の場所みたいなのがその先に広がっているかのような感じだった。
「こんなのあったんだ…」
「そうだよ! ここは、思い出のある人と戦って強くなって行くんだよ」
「これでオレ様達は強くなっているのさ」
女子等は「“意外”と役に立つんだ」と思っていた。
「じゃあ、ここで戦えば強くなれるんですね!」
「まあそういうことだ。そうすれば、あんなやつらなど秒殺じゃないか?」
「大袈裟な発言ではありますが、やって損は無さそうですし、試しにやってみましょうか」
秋桜はやる気満々になり始めた。だが、肝心のメタナイトのことも心配でいた。一方、メタナイトはというと…
*
「ここ…は……」
精神世界で彼は何かするつもりだった。だが、目的があったはずだったが彼にはそんな記憶がなかった。
「私は何の為に…」
彼はひとまず、近くにあったギャラクシアを拾いあげることにしたその時だった…。
「ッ…!!」
ギャラクシアを手にした時、痛みが全身に走った。
「どうしてだ…!」
彼がもう一度ギャラクシアに触れるが、また全身に痛みが走っていた。
「くっ……! ギャラクシア、何故…拒否をするッ!」
彼はギャラクシアに訪ねる。ギャラクシアには意志があるので多少の会話をすることが可能だ。
『………り……安……えぬ…k…』
「ギャラクシアッ…!?」
ギャラクシアの声が彼にはあまり聞こえていなかった。自分はこのままではいけないのかもしれないと多少思っていた。
「……私は、平気なはずなのに…何故……こんなことに…」
「私は、兄さんが…いなくても……やり遂げられるはずだ…」
「なのに、何故ッ!」