第43話 不発の剣士に更なる異変
「はああああぁぁぁぁっ!!!!!!」
メタナイトがダメタに突進をするかのように近付き、ダメタの周りをマントで覆うような動きをした。
「思い知れ」
「クッ…!」
彼がマントを覆う度に少しずつ暗くなっていく…。暗闇の中でダメタを斬り付ける。
「【ギャラクシアダークネス】!!!!!!」
ドスッ…!
「グァッ!」
見事に当てることは成功した。ひとまず喜んでおくシャドー。しかし、ギャラクシアダークネスを行ったらすぐに解除されるはすだったのだが、まだ暗闇のままだった。
__どうなってるんだ
「いつもこんなんじゃないの?」
__いや、こんなことは初めてだ…
ダメタ(本心)でさえも分からないとなると大事なことになっているんじゃないかと不安な気持ちになっているシャドー。試しにメタナイトのとこに行ってみることにした。
「私ならまだ行ける! まだまだ強くなれるはずだ! そうだ、私はもっと…!」
「グッ……」
「もっと、もっと強くっ!」
ザクッ
「グアアアアァァァァッ!!!!!」
今の状況だとメタナイトが暴走しかけている状況に陥っていた。彼の攻撃が徐々に増していく。
__ぐあっ…!
「メタッ!?」
次第にダメタにも影響が起こり始めていた。
__私は平気だ、お前はメタナイトを…
「……くぅっ…どうにかしないと…!」
「…仕方ない。メタナイトを正気に戻させないと……」
シャドーは剣を掲げ、チカラを溜める体勢になっていた。その思いには、メタナイトが正気になってほしい気持ちでいっぱいだった。
「グッ…メタ…ナイト……お前…何ガ…起こっテ…イるん…だ……」
メタナイトの斬りつけた攻撃を何回か行ったおかげか、ダメタの洗脳が少しずつ和らいでいた。しかし、メタナイトは正気の沙汰ではなかった。
「…! メタ、大丈夫っ!?」
「ああ、だが気は抜くな!」
「あ…うん……!」
ダメタが正気になりかけいたのを喜ぶシャドー。だが、メタナイトを正気にさせてはいない理由で多少は警戒をしてはいたが、一撃に賭ける思いで剣を振り下ろす。
「メタナイト…正気に戻って……! これが、ボクの本気だよ!【ソードビーム】!!!!」
そのソードビームは通常の倍の大きさとスピードでメタナイト目掛けて放った。それを気付いていないメタナイトは勿論命中をする。
「ぐっ…ぐああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」
…ドサッ
ソードビームに命中し、彼はいつもの姿に戻ったが…気を失っていた。
「メタナイトッ!」
正気に戻ってくれた喜びと気を失った暗い気持ちがシャドーの心を複雑にする。洗脳から解放されたダメタはメタナイトのもとへと近付きこう呟く…。
「お前は剣士か? そんなんでお前は世界を平和に出来るのか?」
気を失っているメタナイトには聞こえる訳がない……。だが、それに気付けなければきっと彼は不発や、異変、正気を失う等の状況に陥るかもしれない…。
「メタナイト…どうして、ボクにはメタの声が聞こえたのにキミには聞こえなかったの…?」
「あいつは、ギャラクティックナイトに会いたいのかもな」
「…やっぱり?」
「それ以外ないだろ」
「たしかに…。こんなことになったのもそんなタイミングだし………やっぱそれだよね…。大丈夫だよね、メタナイトなら…」
「メタナイトは強い。だから大丈夫なはず」そう心に刻んでいたシャドー、それを「きっとな」とそっと呟くダメタだった。