EP.5-4 Sorrowful 4
さらに目を凝らしてみると、その人の顔も……心なしか、少しだけ、
僕に似ていた。
「え?」
急いで洗面所の鏡を見て、鏡の中の僕と見比べてみると、
やはり似ている。
「僕と似た人の、写真……」
何故、緑さんはその写真を持っていたのか。
そして、僕に隠していたのか。
今までに感じたことの無い、不思議な気持ちに包まれた。
「あの人が、緑さんの……?」
何だか、もやもやする。一体僕はどうしたんだろう?
僕は……僕は緑さんのことを想っているのに、
緑さんは僕をどう想っているのだろう。
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「私たちもう出会って結構経つし、もう他人じゃなくて友達だよ?」
「友達……」
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やっぱり、彼女にとって僕は、ただの「友達」なのだろうか?