END3.マジかよ!?
「うぉらぁぁぁあぁああああああああ!」
「なんのこれしき!」
もうギャグだかシリアスだか分からない世界観になってきた。
「これで最後だーーーーーーー」
とキャメルが言おうとした瞬間、ゴツッ、と嫌な苦痛が頭に走る。
「________?!!!???」
ゆーっくりと倒れたキャメルの後ろにはエガが立っている。
「なー!?」
メイが叫んだ。
「治癒魔法ですよ。」
エガはかなりの魔法の使い手。治癒等お手の物。
「そろそろ止めてください」
「(この子___狂ってきた?)」
メイは、エガの攻撃をすれすれで避ける。
「痛ーー!」
「早く元の世界に戻して下さいよ。」
エガは、怒りもない無表情で、
「ぎゃん!」
メイの頭を踏みつけ、地面に蹴り出す。
「…………………」
役に立たない___そう判断し、エガは歩き出す。
「意外に凄い魔法ですね……」
エガは少し考え込む。もしかしたら、幻覚か、自分の世界を造り出していたのか。
「ぅ、えぇえ…」
メイは一命をとりとめ、何とか立ち上がった。
「エガさん……結構舐めてくれましたね…」
「!?」
エガは焦って振り向く。
「私の夢限の世界を壊さないで!やだ!」
「……は?」
分からないのなら。
「アンタを壊す。」
「だが断る。」
ズドォォオオオオオオンッッ。
凄まじい轟音が、夢限の世界に響く。エガのいた場所は切り取られていて、紙が破けている様だった。
「強い力の持ち主には間違い有りませんね」
エガが返すと、
「そーだけど?何か問題でも?」
生意気な口調でメイが返すと、エガは間を置いて、
「これっぽっちじゃあ、相手になりませんよ!」
「……!!!!」
メイは一瞬で動かなくなってしまった。
「よし、これでレイさんに堂々と報告できる……」
エガは額の汗を拭う。
「…そちらから来てくださったので、手間は省けましたが」
レイは、大岩の影に隠れていた。
「やっぱり?」
「黒幕のオーラ出すぎ。」
レイは、邪悪な笑みを浮かべる。
「邪魔なんだよー、まとわりついてきてさー。」
「この展開、予想出来ませんでしたよ。」
「でも、一回殺られたふりして、倒れるのは良いでしょ?」
「酷すぎです。」
「人殺しは?」
「自分とレイさんですよ…全て。」