第3話 翼が栄えて… 前編
(楽しい…楽しい……♪ いつまでも続いてほしい……)
「!? うっ……!」
「どうしたの?」
「痛い…っ」ズキン
「!! まさか……!!」
「痛い…痛い痛い痛い……!!」ズキッ
エリーは楽しい気持ちになっていたが、いきなり体から痛みを感じていた。それを知っているメタナイトは、察していた。
「大丈夫ですかっ!?」オドオド
「エリー、体のどこが痛いの!?」
「痛いというか……背中から…何かが…出て…きそうな……感覚……」
「やはりか…」
やっぱり、メタナイトには分かるのかと思う空気。みんなが彼の言うことを聞くことにする。
「エリー、そなたに羽が…栄えるのかもしれない」
「私に…羽……っ。羽…羽……!」
「…!!」
エリーから少しずつ天使のような羽が栄えてきて、次第に大きな翼になっていた。
「……なんだか思い出してきた…。」
「えと、何がですか?」キョトン
「私とメタの過去…」
「…やっと思い出してくれたか」
「うん! 久しぶりだね! メタ♪」
エリーは笑顔になって、メタナイトはホッとしていた。
「良かったぁ、すぐに思い出せて…」ニコッ
「まさか、そんなことでほぼの記憶を思い出すなんてびっくりゾイ;」
「あれ、いたの? この前、ぶっとばされてたんじゃ…」
「まさか、いたんですねロリ○ン大王」
「いて、悪かったゾイ! って、ロリ○ン大王!?」
「お疲れ様です。大王様w」
「そんなことより」
今の一言でデデデ大王が「おい!」と突っ込むがもちろんスルー。いや、メタ発言もスルーw
「メタのコウモリのような羽もそんな感じだったのかなぁ?」
「そうだ…。だが、私は違った…」
「どこが違うんだろ」
*
『うっ…!』
『やっと、羽が栄えるのか…だが、これは試練だ…それを乗り越えない限り、羽は栄えない…』
『って言った瞬間、栄えたわよ』
『ファッ!?』
*
「いやいや…。早すぎでしょ!」バシンッ
「あれは、父が長話をしていたから、すぐに終わっただけだ」
「あはは…;」
なんだか、和む話である。
『コウモリの羽ね。可愛いわ…』
『ボク…天使の羽が良かった…。なんか、悪魔って感じがするよ…』
「そんなこだわりあったの!?」
「カービィに分からぬだろう。そんなこと…」
「ま、今は関係ないですよね」
「まあ…こだわったとしても何も変わらないからな…」