第三奏 舞曲〜ボレロ〜
シミラ「ウガァ…た、助けて…」
クールスプーク「ガスマスクの奴はもう追って来ないな…それにしても、全身に塩酸とは…酷い事をするな…とりあえず、水をぶっ掛ける。…手洗所の水をバケツで汲む」
ボクシィ「…ええ。私も手伝う(ロッカーからバケツを出し、手洗所に向かう)」
シミラ「い、痛い。体が…痛い」
クールスプーク「でも…待てよ。もしかしたら、他に、ノコギリやガスマスクの仲間がいるかもしれない。行動はあまり出来ないぞ…」
シミラ「ノコギリ?!やっぱり、こっこれは…七不思議だよ…あいつだ…あいつのせいだ!」
クールスプーク「あいつ?誰だ?」
その時だった…
F「ふしぎ、ふしぎ、七不思議」
クールスプーク「まずい!ノコギリに見つかった!逃げるぞ!」
シミラ「うああああ!(全力疾走で逃げる)」
その頃…
ボクシィ「…悲鳴?!…もう嫌だよ。ここは学校でしょ?いつもの学校のはずなのに…折角、スプーク達と、一緒にいたのに…どうして、七不思議なんかが…」
H「キャハハハ!どうしたの?そんな暗い顔して!」
ボクシィ「…小さい女の子が、女子トイレで何をしているの?まさか、あなたもあいつらの仲間?それとも、偶然私達と同じ様に、この学校に侵入して来たの?」
H「私が何しているって?…キャハハハ!あなたが私を呼び出したんじゃん!」
ボクシィ「私が呼びだした?何時?私は、あなたを知らない…まさか!七不思議?!」
H「せいか〜い!私は、この学校の全てのトイレで蛇口を捻ると、…ほら、見て!蛇口から、私達の仲間の血がドバドバ出ているよ!」
ボクシィ「うわあああああああああ!(トイレから逃げようとする)」
H「駄目だよ。私からは逃げられない。(突如、女の子の手にナイフが出てくる)さあ…あなたをお人形さんにして仲間にさせてあげるから…死んで!(ナイフを腹、目掛けて斬りつけるようとする)」
クールスプーク「ボクシィから離れろ!(女の子にタックルする)」
H「キャハハハ!わざわざ、殺されに、私に抱きついてきたの?たっぷり遊んであげるね!」
ボクシィ「スプーク!今、助けるわ!(クールスプークを連れてトイレの外に出ようとする)」
シミラ「やっと…水が…(蛇口から出た血を飲む)こ、これ!血だ!血の味がする!なんで、水は?」
クールスプーク「…おい!トイレの前に、ノコギリを持った奴が!」
F「みんな、みんな、なかま、なかま、(ノコギリを構える)」
ボクシィ「どうしたら?!」
クールスプーク「おらっ!(バケツをノコギリを持った者の頭に入れる)逃げるぞ!」
F「…みんな、どこ…?なかま、どこ?」
H「何しているの!?このマヌケ!」
F「ふしぎ、ふしぎ、七不思議」
H「逃げられたわね…でも、一人収穫出来たからいっか!あんたは、あいつらを追うの!」
シミラ「僕を…置いていかないで?」
H「キャハハハ!まあ良いじゃない。他の七不思議じゃなくて私で、(ナイフを構える)」
シミラ「全て…あいつが、あいつが悪いんだ!」
少し前…
ケケ「彼らを…」
シミラ「…(僕はケケさんの事が好きだ。何か、守ってあげたいんだ。…だから、僕はケケさんに危ない奴が来ても、すぐに助けられるように、彼女をいつも、パトロールしているんだ…でも、今彼女は、学校の目の前に居る…何をしているんだ?)」
ケケ「よいしょ…(校門を登り、学校の中に入る)」
シミラ「…(学校の中に入った?!確かこの時間は、学校には誰もいないはず…と言う事は、学校にいる人は、ケケさん一人…危ないなあ?一人で暗い所は危ないよ?僕も一緒に行かないと…ケケさんと二人だけ…これは、もしかしたら?もしかして?…駄目だ!何、期待しているんだ。僕は、生徒会長だぞ!…そう、生徒会長として、生徒の違反行為は見逃せない…注意しなければ…そう、注意を…)」
そして、シミラも学校の中へ…
シミラ「どこかな〜ケケさん」
女性「た、助けてください!お願いします!」
シミラ「ケケさん!?…違う?誰ですか?あなたは…」
女性「そんな事よりも、校庭に…幽霊がっ!!」
シミラ「何言っているんですか?そんな物いるはずが…」
I「お前!仲間!俺達!仲間!皆、死ね!」
シミラ「幽霊関係無く怖いよ!…ごめんなさい!僕は、あなたを見捨てます!(そう言って学校へ逃げ込む)」
女性「そんな…!」
学校の中…
シミラ「ああ…走り過ぎて疲れた…あれ?昇降口って閉まっていたっけ?(鍵を開けようとする)…あ、開かない?どうして?学校に入る時は開いていたのに…電話も、圏外?!どう言う事なんだ…ケケさんは大丈夫なのか?!でも、一番大事なのは、自分の命。確か、理科室の窓の内の一枚は、窓の鍵が壊れているはず。そこから抜け出せば…」
理科室へ…
シミラ「…クソッ!鍵は壊れているのに、なんで、開かないんだ!ああああああああ!イライラする!暴れてやる!(暴れすぎて、実験器具を壊す)」
バリーン!バリーン! 実験器具が棚から、落ちる落ちる音
シミラ「やっちゃった…どうしよう?!!!」
その時だった。
G「偶然とはいえ…七不思議を呼ぶ条件は満たしたからな。仲間になってもらうぞ!(塩酸をシミラにかける)」
シミラ「え?…ぐあああああああああああああああああああああああああああああああ!(体の皮膚が火傷のような感じになる)」
現在…
シミラ「あいつが…学校に入らなければ!僕は…僕は…」
H「キャハハハ!良いね!あんた、後悔ね!それじゃ、遠慮無く…そりゃ!(シミラのハラワタを裂く)」
シミラ「うあああああああああああああああああああああ!ぐああああああああああああ!痛い…痛い!」
H「さて…あなたの無駄な内臓、骨をこれから全部取ります!ちょっと痛いけど、我慢してね〜!おりゃ!」
グチャーーー!!ブチブチブチブチ!!!グチョン!!
しばらく経ち…
H「後は…脳を、えぐりだせば、お人形さんの出来上がり。内臓や骨、脳の代わりは全部綿で、埋め尽くすから!」
シミラ「僕の体…皮膚しかないのに、どうして僕は生きているんだ…」
H「え〜?君、生きてないよ。あなたは私の仲間。いえ、私のお人形さんなの」
シミラ「うあああああああああああああああああ!」
H「あなたは後悔と共に一生見えない者として過ごすの…さあ、私と踊りましょう。奏でましょう。舞いましょう。…マリオネットさん。」
第三奏 舞曲〜ボレロ〜 完
第四奏へ続く…