メタ逆 改造話2
「 …臭い演技させて悪かったな。 」
私は濡れたワドルディの体を拭きながら頭に水兵帽を被せた。
「 いえいえ! 私が変なタイミングで実行したので大丈夫です! 」
水兵帽のワドルディはこちらに微笑みかける。
・・これは私が数週間位前に部下の報告を聞きながら、無意識にポツリと呟いたことが元だった。
「 …陛下は私達部下をどのようにお考えになさっておられるのであろうか… 」
日頃、陛下の部下達の扱いを見ていたことが、ふと頭の中に浮かび、メタナイトは無意識に呟いた。
「 …あの、メタナイト様? 」
「 …あ、…ああ、すまない… 」
手に持っていた報告書をちゃんと持ち直していると水兵ワドルディがとぼけたような顔を覗かせてきた。
「 ・・どうした? 」
「 …あの…誠に勝手な提案で申し訳ないのですが…戦艦……『 ハルバード 』をもう一度だけ出してみませんか…? 」
ワドルディの意外な発言に私は息を詰まらせる。
「 前に大王様のためにハルバードを出したことがありましたよね? …でも、それは私達が十分な対策をとっていないがためにメタナイト様、そして他の仲間にも迷惑をかけてしまい、作戦も失敗してしまいました…。
………でも! 正直楽しかったですし、皆さんと一緒に『 ハルバード 』に乗れてまた飛ぶことができて良かったです! …また、あの時みたいになれたらなぁって思って… 」
そういうと水兵ワドルディはやたらと大きなバッグを取り出して中身を見せた。
「 ………これは… 」
「 あのときから皆と貯めたお金です! 」
バッグの中には細かいところの修理費、燃料費、部品代、作戦費等のほかにも余計にお金が入っていた。
『 ハルバード 』をカービィに落とされてからしばらく経つがまさかこれだけの予算が貯められていたとは、思いもしなかった。
「 …む、無理だったらよいのですが… 」
気がつけばアックスナイト達も物陰からこちらの様子を伺っていた。
その目はいつになく輝いており、その視線に押されそうになった私は軽く溜め息をついた。
「 …また落とされても知らんぞ? 」
「 やったぁ! ありがとうございます、メタナイト様! 」
何よりも部下を大事にしていたメタナイトは甘やかしすぎたか、と思ったがその作戦への熱い視線に大いに期待した。
「 リアクター1、出力良好。」
「 パランサー調整0003だス! 」
扉が開き、視界が明るくなる。
「 いかりをあげるだス。」
「 反重力プラントチェック、1,2,3番OK!! 」
「 セイル解放! ソーラーレベル288! 」
「 機は熱した。 今こそ我らが力を見せる時!
堕落に満ちたプププランドをこの手で変えてくれる!! 」
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次からは知っているであろうセリフのオンパレード!! もちろんネタバレ注意です!
追記,細かい箇所を修正しました。