君が愛しくて
翌日
あの木の下で
思い出のある、あの木の下へ行こうかな
あの木が歩くたびどんどん近くなり、大きくなっていく
遠くからみると、小さいのに
不思議だなぁ・・・
今日も木の下で待ってみる
「よ!カービィ!」
話しかけてきたのは、リックだ
僕の友達。
強気で力持ちで、足が速い
元気だ
「ん?リボンちゃんを待っているんだ」
「またリボンちゃんと遊ぶのかぁ?ラブラブだなぁ!ったく!!」
リックは笑いながら言った
リックも恋をしたことはあるのだろうか?
好きな人なんて、大切な人なんているのかな?リックに
ぜひその人に会って話したい
「恋とは何なのか」
「ところでリボンちゃん知らない?」
「リボンちゃんか?知らないなぁ、最近見かけないぞ?」
「そうなの?・・・教えてくれてありがとね」
僕がそういうとリックは笑顔でどういたしまして!という
僕らの友情は腐れ縁みたいなものだ
簡単に友情のひもを切ることはできない、固い固い絆
リックと喋ったら、少し気分が良くなった
その後、ずっと木の下で座って待っていたけど、リボンちゃんが現れることはなかった
明日も待っていても来なくて
明後日も来なくて
明々後日も来なくて
暇で散歩しながらリボンちゃんを探した
けど、見つからなかった
リボンちゃん 会いたいよ
愛しい君と 会いたいよ
早く、会いたい
君の居場所がわかったら、
すぐに、君のもとへ飛んでいくよ
たとえ、遠いところだとしても
今日も待ってみたけど、来ない
あまりの寂しさで、君を忘れてしまいそうだよ
会いたいよ・・・
遊びたいよ・・・
手を、つなぎたいよ・・・
誰か・・・誰か・・・
助けて・・・
リボンちゃん・・・
姿を・・・現して・・・
幻でも・・・いいから・・・
どれだけ月日が経ったのだろう?
毎日待っていても、君は現れない
リボンちゃん、大好きだよ
だから
僕のことが嫌いでも、好きでもいいから
僕の前に、目の前に現れて・・・
続く