第35話 四天王
〜前回のあらすじ〜
ギャラとシャドーがデデデ城に帰って来て、ついにエリーやデストロイ達がいる城を見つけたらしい。メタナイト達は、その場所へと向かうことになった。
-荒野ノ天空-
「こ…ここが………」
カービィが見たのは、全知ノ天空とはイメージの逆だった。周りの空気は闇のように黒く、瓦礫などが散らばっていた。
「なんだか…廃校した学校に来た気分です……」
「というか、瓦礫が落ちないのか不安ゾイ…」
「それは、重力とかで何とかしてるから」
とにかく、荒れ果てたような天空に一同は一歩ずつ前進して行った。
〜10分後〜
「何故だろうか……もの凄い、気力が奪われてるような…」
「それ、ボクたちが来たときもそうだった」
「いつ、あいつらが来るか分からない。油断はするな……」
「…………」
メタナイト達は警戒をしながら一歩ずつ進んでいく。
「疲れますね…今回も」
「あー、プリン持ってくるべきだった」
「何で持ってこなかったんだゾイ!」
「仕方ないじゃん。文句はメタに言ってよ…メタが少なくしろって言うから」
バンワドは「頑張れー」と他人事のような言い方をしていた。
〜30分後〜
「着いたか……」
「よーし入ろうー!」ドンッ
カービィは、城のドアを全力で開けた。
「敵が来たらどうするゾイ!」
デデデの言う通り、敵がやって来た。でも、来たのはシヴァだけだった。
「よく来たな」
「シヴァ…!」
「ほう、お前がメタナイトか。話は部下から聞いている。そなたは、ラグナロクという能力を持つ人だとな」
メタナイトは鼻息で「フッ」と笑い、ギャラクシアをシヴァに向けて「私は、エリーを取り戻しに来た…エリーはどこだ」と言った。
「そう、慌てるな。ここに4つの扉がある。まず、四天王と戦ってもらう。」
シヴァの後ろには4つの扉があった。
「左から、洗脳の間、触手の間、魔法の間、人格の間がある。1人ずつで行ってもらう」
「2人余りますが…?」
「それについてだが、1人はこの中央に行ってもらう。中央には我と戦うことになる。あと1人は、四天王のどこにでも入って良しだ。説明は以上だ、では健闘を祈る」
シヴァは消えた。何故、彼はここまで有力なことを教えたのか、未だに謎だった。そんなことを気にしないカービィたちはどこに入るか考えていた。
「中央はもちろんカービィが行くべきですね」
「よーし、シヴァを殺りに行って…」
「カービィ。中央は、私に行かせてくれないだろうか……」
メタナイトが止める。カービィは「どうして?」と訪ねる。
「なんとなくだが…奥からエリーの気配がするのだ…。私のカンが間違ってなければエリーはそこに…」
カービィは彼の考えに賛成して「そうだね。エリーのことをよく分かってるのはメタだし…ここは任せたよ」と言った。彼は「すまない」と言い、中央へと向かった。
「私は、洗脳か人格の間に行くとする…」
彼は、名前から怪しすぎるから何となく入ろうと考えていた。
「ボクもついて行くよ!」
シャドーは、ギャラといれば何も怖くないと考えていた。
「シャドー、そなたならどっちにするのだ?」
シャドーは「うーん…」と腕を組み「洗脳の間にする!」と言った。そして、2人は前へと進む。
「2人はどうする?」
「ボク、魔法の間にします…」
「ワシは人格の間にするゾイ!」
2人は、各部屋へと入って行った。余った場所は触手の間。カービィは警戒しながら入ろうとする。
「面倒なことになりそうだなぁ…。まあ、すぐに終わるからいいけどさ」
カービィは、扉を開けて入って行った。みんなが、各部屋に入ると扉が勝手に閉まった。勝負がつくまでその扉は開かない。一同は、警戒して一歩ずつそれぞれの道を歩いて行った。