第30話 エイレーネ(エリー)の秘密
「エイレーネのことか…実は、みなに隠していたことがあるんだ」
「なんで、そんなこと早く言わないの!?」
「すまなかった…」
ギャラは頭を下げて謝った。
「兄さん…秘密を作るのはいけないって言ったのは兄さんじゃないですか……まさか、裏切って…」
「いや、それは本当は言うべきだった…エリーが急にいなくなった日は……彼女が死んだという理由で…」
「…!! エリーが…死んだ…!? 嘘だ…嘘だっ!!!」
彼はそんなことを耳にしたくないようなそんな感じで耳を塞いだ。
「本当のことだ……」
「っ!!」
彼はショックのあまりに何も聞きたくないような感じまで精神崩壊を起こしてしまった…。
「ボクは……私…は……信じない……絶対に…信じない!!」
「メタ、落ち着いてよ! 」
「黙ってよ!(落ち着いてくれ…)」
カービィは、彼を慰めようとするが…彼の悲しみが怒りと変わって何も変わらない。
「少しは落ち着きたまえ」
「うっ…エリーは…絶対…死んで…なんか…い…な……」ドサッ
ゼウスのチカラを彼は抵抗していたが、眠りについてしまう。
「これで良かったの?」
「いつまでも暴走しているから止めるべきだったゾイ」
「でも、つらそうでしたよ…。怒りの奥から信じたくないと抵抗してました…」
ギャラとゼウスはバンワドのことを見て頷く。
「そこのお前」
「え、ボクのことですか?」
「ワドルディ、お前には心を読み取れるような才能でもありそうだな」
バンワドは否定をするがデデデが「こいつ、意外と感情の読み取りが得意なんだゾイ!」と偉そうに笑っていた。
「あまり嬉しくないですが…。それより、エリーさんが死んだというのは本当ですか…?」
「本当だ。信じないと言っていたが彼も知ってはいた。ただ、忘れようとしていたのだ…」
一同は、よく分からなくって頭を抱えて混乱していた。
「そう言えば、エリーが死ぬ前にこんなことを言っていたな…」
『私は…死んだとしても……お母さんに会いたい…………!』
『OK……>』
「ということがあったな…」
「ギャラクティックノヴァのことですね…。」
「もしかして、エリーはわざと死んでお母さんに会うために……」
「そういうことだ」
何となく理由は分かったがシャドーは「会えたの?」と聞いてみるが、「未だに不明だ」とゼウスは言う。
「というかメタナイトを意識を失ったままにさせていいのかゾイ…?」
「仕方ないことだ…奴が家族を失ったときもそうだったからな…」
「話はこれくらいだな。また、あったら来るといい…」
ゼウスはメタナイトを何かの結界で包み込んでいた。そして、カービィたちは強制的に追い返されるようなそんな感じで天空の下へと勢い良く落ちる。
「「「「うわあああぁぁぁぁぁ!!!!」」」」
カービィ達がいなくなると、ゼウスは何かを悟った。
「あいつは…そんな悲しいことで…デストロイのところに行ってしまったのか……。メタナイト、エイレーネを…エリーを救えるのはお前だけだ………」