学校生活とカービィ<朝の二人>
…新しい今日の始まりだ。
起きた後、髪を整え、顔を洗い、制服に着替え、朝食をとり、準備を終えた後は凄く暇だ。これがいつものこと。なんだけど…
「なつみちゃん、今日は学校あるの?」
そう、昨日から突然動いて喋り出した私のカービィのぬいぐるみ。
このぬいぐるみが、どうして動いたのかも、喋り出したのかも、私は全くわからない。
それでも私は、とにかくしばらくの間、カービィの世話をすることになった。
「て言うか、土日以外はほとんど学校だよ〜」
「あはは、そうだよね!」
今まで人形の状態で私を見守っていたからなのか、色々と分かるらしい。
「僕も、学校行ってみたいな〜」
突然、カービィが学校へ行ってみたいと言い出した。
校則的にどうなのかなと思ったが、隠して持っていくから言いかな。なんて思っている。
「うーん…いいよ!」
「やったぁ!」
「だけど、見付からないようにしてね。」
「うん!分かった!」
早速理解してくれて嬉しい。
「今日、部分無いみたいだけど丁度保体があるからジャージ使うから…そうだ、補助バッグの中に入っててねあのバッグだよ!」
「うん!」
早速、ジャージを入れた補助バッグの中に入れといた。
後は見付からないことを祈る。
学校へ到着。
まだ誰も居なかったので、補助バッグを開けた。
「くはぁ!…ここが学校かぁ。」
顔を出して、教室を眺めてる。
私の学校は、2クラスしか無い。ただ、今年は1年生の人数が少ない為、1年生だけ1クラスになっている。今年からの体育祭は紅白対向と。
2年A組、B組と、合わせると45人くらい。それほど田舎なんだなぁと思えるほど少ない。
「外も、学校もきれいだね!」
「そうだね〜」
そう言った後、誰かが近づいて来た。
北風青空(きたかぜそら)だ。普段は私より早いのに、今日は遅いな。
私は慌ててバッグを閉め、教科書やノート等を机の中に入れて鞄をロッカーの中に入れた。