あしかのらいぶらりぃ
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執筆者: 秋桜/投稿日時: 2018/03/31(土) 11:20:21
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世界樹の下で一休みすることにしたメタナイト一行。しかし、秋桜は眠ろうとしない。その訳は…

♪雲の面
第2話 続いていく悪夢
「…………………」

あれから1時間が経とうとするが、秋桜はまだ、眠っていない。また、悪夢のような夢を見てしまうかと恐怖におののかれていた。

「…眠れないのか?」
「メタナイト様もですか…?」
「いや、私はショートスリーパーなものでな」
「それ、関係あるのでしょうか…;」

メタナイトも起きていると少しではあるが、安心しているようだ。みんなが寝ているということは、言いたいことが言えそうな感じだった秋桜は、言ってみることにした。

「あの…メタナイト様……」
「どうしたのだ」
「あの…恐ろしい目に逢ったりした時に……メタナイト様は何していますか…?」
「唐突な質問だな。そうだな…私はメタナイツという大事な部下に話したりしていたな…」
「メタ…ナイツ?」
「そなたには言っていなかったから驚くかもしれないが、私はカービィ達が住む、プププランドを制圧しようとしていた」

秋桜は「そんなことを考えたりするんだ……」と思っていた。メタナイトの理由としては「堕落に満ちている世界を布告強兵にしようとした」ということらしい。メタナイトは強くてもひたすら強さを求める。まるで、「仲間と過ごしていきたい」秋桜はそんな気がしていた。

「メタナイト様は、目的の為ならやり遂げようとしています。そんなメタナイト様を私にとっては憧れの的です!」
「そう言ってくれるのはありがたい。だが、制圧は失敗に陥った。」
「…ですよね。そうでなければメタナイト様はここにいません…いいえ、こうして話していたこともないはずです…」
「…何が言いたいのだ?」

秋桜にとって、メタナイトの話はさっきと同様、目的の為ならやり遂げようとしていたのはいいが、そっちにしか周りが見えていなかったと思ったのだ。

「…周り見えてなかったり……してませんでした…?」
「…………」

『さあ、次はお前達が逃げる番だ』
『いえ、最後までお付き合いさせていただきます!』
『カービィをぎゃふんと言わせて、それからみんなで脱出するダス!』
『……死に底ない共め、勝手にするがよい』

『カービィを倒すダス!』
『カービィかかって来い……!』

後ろ姿ではあるが泣きかけのような声でカービィに挑んでいった。

『…………すまない』

「カービィに挑んでいたメタナイツの声を聞いた時、恐怖におののかれている状態で挑んでいった…。メタナイツは私を苦しめないように…あんなことをしていた。あの時、私は情けなく感じた……。」
「いいえ、部下の思いを分かっていたのならそれでいいと思いますよ。それに…」
「それに?」
「メタナイト様は今がいいと思ってます?」

彼女がトドメの一撃のような発言に「フッ…」と笑い、「ああ」と笑顔で答えた。

「なら、メタナイト様はきっと…」
「………?」
「すみません。長話をさせてしまって……」
「いや、そなたのおかげで何か掴めそうな気がした。ありがとう…」
「…はいっ!」

秋桜は万勉の笑みで答えた。

「眠れそうか?」
「はい、おかげ様でスッキリしました」
「それなら良かった…」

秋桜とメタナイトは少しずつ瞳を閉じていき、眠っていった。

*

「…また、こんな感覚……何ですか…一体。………!! あれは…!?」

秋桜が見た夢。それは……


























『メタナイト様…申し訳ないダス……』
『うぅ…守れなかった……メタナイト…様の……帰る…場所…を……』

「もしかして…あれがメタナイト様が仰っていた…メタナイツ…!」

秋桜が見ている夢はメタナイツが誰かによってやられてしまった夢だった。

『メタナイト様…逃げて……下…さいッ………』
『黙れっ!』

ドシュッ!!

『ぐぅ…っ!』

「酷い…! 何て事を……!!」

『…ペンダントはどこにある』
『そんなもの…知らないダス!』

「………!!」

秋桜は自分の危険の知らせを感じていた。「悪夢から逃げないといけない」と脳に浮かんでいた。

『知らないんならお前はここで死ね』

ザシュッ!!

「………………!!」

ドサッ……

「いやあああぁぁぁぁっ!!!!!!」

秋桜は悪夢から逃げていく。逃げられる限りまで、息が切れるまで走り続けていく。

「はぁ…はぁ……ここまでなら……大丈…………!!」

秋桜の目の前にメタナイトがいた。

「メタナイト様ッ!!」

悪夢から逃げられると思い、メタナイト様のとこへと駆けていくが…

グサッ…

「えっ……………? メタ…ナイト……様…?」

意識が…だんだん…薄れていく………。ぼやけていく視界にメタナイトが見えるが、瞳には光を失っていて、血のような瞳でいた。

「そ…んな……………」

夢の中で秋桜は意識をなくした…。それが、現実で起こってしまうなど彼女には知りもしなかった…。

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