陛下、あなたはバカですが
風邪ひいた。
うわ……41℃かぁ
あっつい
今日は休むか(いつもたいしてしてないけど)
陛下……怒るだろうか
後ソードとブレイドがうるさい
はやく仕事しにいきなさい
……静かだ
ごろんと寝返りをうつ。
する事がないって暇だな
でも、あの頃よりはましだ
______親友を失い、自己嫌悪と部下の生育の責任に追われる日々。今でも夢にでる。
泣きたいけど涙がでない。
あの頃に全部だしつくしたのかな
もう一度寝返りをうつ。
「はぁ……」
ため息が漏れた。
その時、ドアをノックする音がした。
「おい、メタナイト、はいるぞ」
返事も待たずに入ってきた。
「珍しいな、お前が風邪なんて」
どういう意味。
そう言いたいが声がでない。
喉もやられたか。
もう言う気も無くした。天井をみあげる。
陛下がいきなりキスしてきた。
「んんっ!?」
たっぷり10秒もかけてから唇を離す。
「声、出んじゃねーか」
「風邪、移りますよ」
素っ気なく返した。
「おうおう、ワシはバカだから風邪ひかんゾイ」
陛下はそう、おどけてみせる。
「そうですか」
「じゃ、お大事に」
彼は出ていく。
陛下、あなたはバカですが
私はあなたのことが好きです