あしかのらいぶらりぃ
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執筆者: 茶黒/投稿日時: 2014/06/15(日) 11:34:59
投稿者コメント:
…↑の方の更新はまた後でってことで…( 殴

ーいつもの注意ー

・流血
・あるあるな過去捏造
・自分サイドの登場人物設定
・地味に続きます
・素人作品
・誤字脱字多し。

↑OK!って方のみ、どうぞ!
編集途中。

人なんて数えきれない位殺した。

村なんていくらでも枯らしてやった。


他人の命がどうこう私には関係ない。
ただ私が良ければそれでいい。




色の僅かに違う血で染められたランス
を振りながら明るい夜空を見上げた。

綺麗だった村は火の海となり、死の使いと呼ばれた男を楽しませる。

「 時間を掛けて村を潰すのもいい楽しみだな。」

枯れ果てた村を背に、その騎士は飛びたっていった。


◇ ◆ ◇




「 これがぎゃらくてくないとぉ? 」

子供が目の前の色褪せた書物に首を掲げる。

「 違う違う、ギャラクティックナイトだよ。」

子供の舌回りの遅い言葉に思わず笑みが溢れた。

「 彼は銀河で一番強い戦士なんだよ。手に持ってる槍はいろんな攻撃ができちゃうんだ。」
「 へぇ!かっこいい〜!!
ねぇ『 』、
ぼくもぎゃらくてくないとみたいになれるかなぁ? 」

金色の瞳が淡く輝く。
その様子を見ながら隣に居る人物は表情を曇らせた。

「 でも…そ…………… 」

そう言いかけるとその人物は倒れてしまった。

「 …でもってなに!?
ねぇってばぁ! 」

慌てて駆け寄ってその肩を揺するが彼はうつ伏せたままで返答は無かった。

恐る恐る手を肌に当てると背筋に冷たい感触を覚えた。

「 死んだ………いや、私が殺したんだよ。」

少し高い位置から声が聞こえた。
大人の声なのに高くて綺麗な美声が。

「 殺した? 」
「 うん、もう二度と起きないんだ。」

この子供はまだ死を教えられてないらしい。
むしろ知ることを恐れているのか。

何も知らない子供の金色の瞳からポロポロと涙が溢れた。

蛍光色ピンクの血だらけになったランスを冷たくなった死体から引き抜くと、騎士は子供の頬に手を添えて涙を拭った。

金色の濡れた瞳がダイヤの様に外の光に照らされて、美しい輝きを放っている。

「 …もう二度会えないの? 」
「 …うん。」

こんな演技、もう何回やったことか。
どんはにやってもいい気分にはなれない。

「 でも僕、悲しくないよ? 」
「 ? 」

泣いて赤くなった目尻を此方に向けながら子供は悲しげに微笑んだ。

「 僕、生まれたときからお父さんとお母さんいないから。」
「 何処で生まれたの? 」
「 わかんない。気づいたらこのお家にいたの。」


_______あぁ、やっと見つけた。
______________この子が…


「 叔父さん? 」
「 何でもないさ。それより君、これからどうするんだい? 」

そう問い掛けると、子供は困ったような顔をして後ろに横たわる冷たい死体を見た。
その様子を見て騎士は窓の星柄模様の遮光カーテンをゆっくりと引いた。

空は夕方のように明るかった。

「 叔父さんと一緒に逃げよう? 」

子供は静かに頷くと、赤い目尻に指先を添えて騎士に体を預けた。


◇ ◆ ◇

「 卿ってさ、カービィと同族だろ? 」

ブンは先程ウイスピーウッズから貰った林檎をかじりながら噴水に腰掛けているメタナイト卿を眺めた。

「 そうとは言い切れないが、種族が似ているのは確かだ。…それがどうかしたのか? 」
「 …いや、卿もカービィも星の戦士だとか銀河戦士団の話で出身とか詳しく聞いてないなと思ってさ。」

なるほど。とメタナイトが頷くのと同時にブンは昼食用のバスケットに林檎の芯を入れ、新しい林檎を手に持ちメタナイトの隣に座った。

「 しかし、其方が珍しいな。フームのようだ。」
「 だってカービィ、ぽよ、ってしか言わないんだぜ? 」
「 あの子はまだ赤ん坊なんだ。そんなに攻めないでくれないか? 」

横でメタナイト卿が笑い声を含みながら話すのを見て、ブンは手の中によく熟れた林檎を転がしながらその林檎に歯を立てた。

「 …すまないな… 」
「 え? 何でさ? 」
「 実の話、私も覚えていないのだ。」
「 …? 」

林檎を食べる手を止めて此方を見たブンにメタナイトは更に話を進めた。

「 …何も、思い出すことができないんだ。 」
「 だって卿、若い時のことたくさん話してたよな? 」
「 …いや、それより大分前のこと。幼少期、つまり私がまだカービィ位の頃だ。 」
「 いいとこが抜けてるな… 」

申し訳なさそうにするメタナイトに構わず、ブンは話を要求してくる。

「 ぽよ〜とか言ってたのか? 」
「 いや、喋れることは可能だった。」
「 それ以外は? 」
「 全く… 無に等しいと言ってもいいな。」
「 はぁ〜そっかぁ〜 」
「 こんな私ですまないな。記憶力には自信があるのだがな… 」

メタナイト卿が仮面を伏せたのを見て、ブンは慌てて自分の顔の前で手を振った。

「 い、…いや!いいって!数百年前のことだし! 」
「 ただ一つだけ覚えている事がある。」
「 ん、何? 」
「 生まれた時から親が居ない私に寝所を与え、剣術を教えてくれた若き騎士が居たこと…かな? 」
「 え? じゃあカービィは? 」
「 あの子は一人だ。平和になった土地で生まれたのは幸いだったが。」
「 …ふ〜ん、若き騎士ってのが気になるぜ… 」
「 自室に確か私が持っているなかで最古の書物があったな。手掛かりはそれしかないが、見てみるか? 」
「 うん!是非! 」

軽いバスケットをぶら下げて二人は中庭を後にした。

◇ ◆ ◇


白の下地に桃色のラインが入り、縁の辺りには金色の薔薇の修飾が施されたこの部屋には勿体ない位上等なカップを戸棚から取り出すと慣れた手付きで紅茶を入れた。

一番豪華な革椅子に座らせている子供は部屋を楽しそうに眺めている。

「 そんなに楽しいかい? 」
「 うん! 本がいっぱい!! 」

騎士は白いレースの掛かった丸テーブルにトレーを置くと熱い紅茶と茶菓子を出した。

「 叔父さんありがとう! 」

予め冷ましておいた紅茶のカップの縁に、子供は嬉しそうに口づけた。

「 沢山あるから好きに持っていくといいさ。」
「 うん! 」

すると子供は幾つもある本棚の中で一番背の小さなベージュの棚の前に駆け寄り、厚く大きな本を取り出した。
表紙を開けば何処かの星の古語が手書きで書かれている。

「 そういえば、君は何て名前なんだい? 」

本をパラパラと捲りある程度中を確認した後に子供は優しく微笑んだ。

「 名前は………無いんだ。もっと叔父さんみたいに大きくなったら自分で決めるってお家の人と約束したの。」

空になったカップをテーブルに置くと、騎士は子供の頭を撫であげた。
柔らかな肌が吸い付くように手に馴染む。

「 なんなら君が大きくなったら私がつけてあげるよ。かっこいいのを、ね! 」
「 本当!? やったぁ!! 」

子供がはしゃぐのを見て騎士は笑みを浮かべた。すると子供が顔色をコロッと変えて騎士を見上げた。

「 そういえば叔父さんは何て名前なの? 」

騎士は固くなった表情を和らげて答えた。

「 叔父さんはね__________…




ギャラクティックナイトっていうんだ。  」

   


◇ ◆ ◇



「 あら、どうしたのよ二人で。」

本とか読書などの難しいことをあまり好まないブンがメタナイト卿と一緒に図書室から出るところが視界に触れた。

「 あぁ、フーム。私から自室に誘ったのだ。よかったら其方も一緒にお茶でもどうだ? 」
「 古い書物だとか見るんだぜ! 」
「 じゃあ、御言葉に甘えて。」



______________∵∴:・.…



「 フーム、それは? 」
「 あぁ、これのことかしら? 」

机の片隅に積まれた本から一冊を手に取り開いて見せた。

「 分厚っ…何此? 」
「 手書きの古語で書かれた物語…だな。」
「 今、此を解読するのに夢中なのよ 」

へぇ〜こんなのが…とブンが首をかしげる横でメタナイトはページいっぱいに書かれた古語を見つめた。

「 “楽しい一時は息をつく間もなく過ぎてゆく”… 」
「 え?!読めるの? 」
「 あぁ、私も同じ物を持っているからな。今持ってこよう。」

ブンは本棚の上段を探るメタナイト卿をつまらなそうに横目で見ながら茶菓子をポリポリと摘まんだ。そして皿が空になるとフームの持っていた本の挿絵のページを開き、じっくりと眺める。

「 これだ。」

メタナイト卿が分厚く表紙の色褪せた本を机に置いた。

「 へぇ、ところでこれは何時の物なのかしら? 」
「 私が持っている中で最古の書物だからな。幼少期といったところか。」
「 え!? 何々!? 見してくれよ! 」

今までつまらなそうな態度だったブンが目を輝かせながらメタナイト卿の本を奪い取るように手に取る。

「 ぽよ〜ぃ! 」

背後からカービィの声が聞こえ、思わず振り返ったらピンクの球体がドアの隙間からちょこんと顔を覗かせている。

「 まぁカービィ、どうしたのよこんなところまで 」
「 ぽよっぽよぅ… 」

カービィは苦笑しながら左手で自分の丸い腹を擦った。どうやらお腹が空いているようだ。

「 メタナイト卿、カービィ来ちゃっみたいだし私達はこれで失礼するわね。美味しいお茶をありがとう。」
「 うむ。また機会があったら詳しく話し合おう。」
「 メタナイト卿、じゃ〜な〜 」

ドアが閉まるのを確認し、メタナイトは近くの椅子に腰掛けブンが解読できずに開いたまま放置してある本を拾い上げた。

最後のページを開き、しおり代わりに挟んである紙をとった。

「 これは… 」

それには何故か見覚えがあった。片隅に茶色く固まった血なぞ気にせず、中央の掠れて一部が見えない人物画が一番に目に飛び込んだ。


椅子から降り、ふわりと浮いたマントを体に巻き付けて自室を出た。

マントの端を握ったその手には返り血のついた紙がある。

その紙には幼き頃、一目で憧れを抱いたであろう長い蛍光色のピンクの立派なランスの模写あった。



◇ ◆ ◇




編集途中です…
もうしばらくお待ちを…

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