霧雨
「霧雨」
ドロシアが「またお行き」と言ってから、
カービィは異変解決を忘れ、毎日毎日ドロシアの家へ行った。
普通の輩はおかしいと思うが、カービィはドロシアに会うのも楽しみにしていたから気にしなかった。
そして今日でドロシアの家へ通って1ヶ月……
本は終わりに近づき、異変解決までもやっと進もうとしていた
が、
その日からは何故か毎日毎日ドロシアは居なかった。
だがカービィはドロシアの言いつけを自分なりに解釈し、
それを守っていた。
それを繰り返し、また2ヵ月が経った。
物語の続きが見られる日だ。
カービィは字が読めなかった。だが、
この2ヵ月もの間、自分で文字を一生懸命勉強し、文字が読み書きできるようになっていたのだ。
そしてカービィが本を持って帰ろうとしたその時!
夏(地質は秋だが……)の霧雨が大量に降っていた。
地味だが霧雨は一番濡れる。
カービィは経験上、其の事を知っていた。
そして今日持って帰るのは諦めようとしたところに、
( )
と、カービィの頭にふと言葉が飛び込んできた。
なんとなく、今すぐ持って帰らなければいけないような気がして…………
「はぁ、はぁ、ちょっと濡れちゃった……」
結局持って帰ってきた。少し濡れているが読めないほどではなさそうだ。
けれど、少し乾かさないとまずそうだ。
カービィは洗濯台の上に本を持っていこうとした。
……だが、
メリっ
予想以上に紙は弱り、もろくなっていた。
やはり紙はわずか一ページ崩れてしまった。
だがカービィはどうせ作者の歴史欄だとためらわなかった。
無事に運び出して3日……
「やっと本が乾いたー」
とカービィは洗濯台から本を取り出していた。乾いたは乾いたが、紙がカリカリになってしまっていた。
「のりみたい〜べりべりだ〜」
これでもカービィは機用なようで見事、無事に本が開けた。
早速、本の続きを読み始めた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ぷはっっ!! お、終わった〜」
全て読み終わったようだ。
本に用がなくなったカービィは本をしまおうとするが、
「うわぁ!!???」
閉じた本から不思議な光が出てきた!
カービィとプププランドはその光に飲み込まれていった。
だが、中の様子も、外の様子も何事もなかったかのように静かだった。