極欲的孤独〜2
「何事なの!?」
バッと後ろを振り返って見る。そこには何かによってうつぶせに倒れている執事がいたのだ。
「ちょ!?どうしたの?ねぇ!!返事しなさいよ!!」
執事の腕を掴みぐんぐんと振ってみる。執事は揺られる度にうっ、うっ、て顔を青ざめていく。どうやら生きているようだ。生きていることを知った私はなぜか目を細め手をぱっと離した。ドサッという音ならし、同時に地面とキスをする執事がいた。無駄な心配をした。そう思いながら部屋を出ようとした。
執事「れ…レイシスさ…ま」
その弱々しい声に呆れてゆっくりと後ろを振り返る。執事が私に向けて手を伸ばしている。その手は何かを握っておりブルブルと震えていた。
「なーに?まだなんか用なの?用件ならちゃっちゃと言っちゃってくれない?」
執事「こ…これを、旦那、様に…お願、いしま…す。オボァ」
うげ、汚い、臭い。別にリバースしたわけではないがなぜかそういう風に感じてしまう。執事を睨みつけながら手に持っている物をもらった。
執事「あと…これ吐いて…ませんから」
やめてくれ。そんなこと言われると余計リバースしたように聞こえる。あとそんなストレートに吐くなんて言わないで欲しい。気持ち悪い。
そんな執事がいる部屋を後回しにしてお父様の書斎に向かった。やっぱり長い廊下。今は慣れているけど小さい頃はよく疲れたもんだ。
書斎に着いた私はドアに手を伸ばした。
(…執事から渡すようにと言われたけど…見たいわ)
執事から渡された物は小さな手紙であった。