Incidente dell'amico
「姉ちゃんの友達って言った・・・?」
「え・・・えーと・・・」
「あいつは・・・姉ちゃんの友達だって言うのかい・・・?」
「ち、違うの!リーゼルは前の友達・・・」
「言い訳なんてしないでよ!」
ルベラは怒る
なぜなら両親を殺したあいつは、姉ちゃんの友達だと言っていたから
「・・・ッ」
ネルは黙る
恐らく、これ以上言うと、弟の怒りがさらに酷くなるに違いないと思ったのだろう
「落ち着いて・・・落ち着いてよルベラ・・・!」
「あいつは姉ちゃんの友達!?どういうことだよ!!」
「落ち着いて!」
ネルはルベラの手を力強く握り、弟を黙らす
「う・・・」
「ちゃんと・・・訳を聞いて・・・ね・・・?」
「・・・」
「・・・ルベラ、話しても・・・いい?」
「・・・うん。ごめん・・・」
「気にしなくて・・・いいから・・・」
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『あなたのお名前は何て言うの?』
声をかけられて、ネルは振り返る
『私・・・?』
『うん。あなたの名前』
そこに立っていたのは、赤いバラの飾りを頭に。
綺麗なピンク色の服を着ている、可愛らしい少女。
『私の・・・名前は・・・ネルって言うの』
『ネル・・・?』
『そう、ネル』
『ネル・・・ネルちゃん!』
『ね、ネルちゃん!?』
『だ、駄目?』
少し目を潤ませて言うから、それが可愛くて、顔がゆるんでしまった
『うん・・・いいよ』
笑顔で答えるネルに対して、満面の笑みで、少女はとても喜んでいた
散歩をしていて、道にボーっと立っていて、そしたら声をかけられ、突然少女に名前を聞かれる
いつから後ろにいたのか・・・と、思っていたが、気にしなかった
『私は、リーゼルって言うの!』
『素敵な名前ね・・・』
『えへへへ〜・・・』
少し照れたような表情で言う、リーゼルと名乗る彼女
『ふふ・・・』
笑ってしまった。
彼女が可愛かったから。
そして、明るい性格だったから。
そして、ネルとリーゼルは仲良しになった。
彼女はいつも、夜に歌を歌うらしい。なぜなら歌を歌うのが好きだから。
『♪Cosa fai a notte splendida?』
『英語で歌えるの?』
『ごめんね。わからなかったよね。英語じゃなくて、イタリア語なの。意味は「華麗な夜に、あなたは何をする?」っていう意味なの!』
『へぇ・・・凄いねぇ、イタリア語で歌えるなんて・・・』
『凄くないよ!一部の歌詞がイタリア語なんだ』
『歌詞全部イタリア語かと思っちゃったよ・・・』
『イタリア語はペラペラはさすがに無理だよ〜』
『ご、ごめんねw』
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「・・・それが、あんな子になるなんて・・・思わなかった・・・どうして・・・殺人なんて・・・」
「本当は優しくて明るい子なんでしょ?動機とかなかったの?」
「まったくなかったわ。」
「・・・なんか変だな・・・」
「え?」
ネルは首をかしげる
「いや、何となくだけどさ、何かにとりつかれてるんじゃないかな?恨みの持つ幽霊とか・・・悪魔とか・・・」
「え、縁起でもないこと・・・い、言わないでよ・・・」
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「あいつ、居るの・・・か」
・ ・ ・ ・
黒き魔女がそう言う
「クク、知りたいよな。どうして私がこうなったか・・・ってな」
「あいつは・・・私を裏切ったんだ・・・今でも忘れられぬこの記憶・・・あいつに復讐しようではないか・・・ククク」
・・・あいつに苦しみの気持ちを思い知らせてやる・・・
クックック・・・
ふははははははははは!!
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続く