あしかのらいぶらりぃ
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執筆者: テーリィ/投稿日時: 2017/09/17(日) 09:09:52
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最近閲覧数増えねェなぁ...(ぇ あとろっじ組は犠牲になったのだ(ォィ
第22話:あくしすあーくす(ぜんぺん)
《BGM:『TDX』中ボスバトル:友とヤツを追って》
『第U級危険ゲンジュウ民発見。速やかに駆除せよ』
砂浜の近く、林の中。逃げ惑う3つの影があった。
何を隠そう、彼女らこそがセルリアンハンターだ。いち早くサンドスター採掘装置の存在に気付き、破壊を試みたが、それでもカンパニーの武力には太刀打ち出来なかったのだ。
「この先行き止まりですよ!どうするんですかヒグマさん!?」追跡のエキスパート、リカオンが弱音を吐く。
「私たちが時間を稼ぎます。ヒグマさんはその間に...」その隣は、棒術の名手のキンシコウだ。
(......)3人のリーダー、ヒグマは葛藤を覚えていた。
かつてかばん、そしてサーバルと共闘し、超大型セルリアンを打ち砕いたパーク最強の存在。その冷徹な振る舞いは皆を戦いから遠ざける優しさの裏返しであり、彼女自身も友を幾度となく失ってきたからであった。
(これ以上仲間を失うわけには...でも...!)
フレンズ3人と、ワーカーズの大軍が同時に武器を構え直した、まさにその時。
「ちょっと待った〜っ!」
空から見慣れないものが、背中から煙を噴いて降りてきた。目の前の敵たちにも似ているが、あいつらも振り向いた以上、彼等の仲間ではないのだろう。
「みつけたよ、カンパニーのわるいやつめ!フレンズに乱暴しちゃダメなんだぞ〜っ!」“それ”は幼い言葉で、敵を挑発する。ワーカーズは一斉に光線銃を向けるが、次の瞬間――
「“ジェットクラッカー”!!」
青白い爆炎が、その短い手から放たれる。カンパニーの大軍は、全員吹き飛んだ。
「...!?」
「大丈夫〜っ!?」状況を飲み込めない3人のもとに、サーバルが駆け付けてきた。

「成る程、そんなことが...」
カービィとサーバルは、今までのことを話した。
敵はサンドスターを根こそぎ奪い、戦力を更に増やそうとしていること。
行方不明だったヘラジカは、カンパニーに捕らえられサイボーグ戦士にされてしまったこと。
奇妙なクローン兵士が、やつらの手先として襲ってきたこと。
そして...突入に失敗し、ロボボは大破、かばんは行方不明になっているということ。
「かばんちゃん、ちかくの林もすみずみまで探したけど、いなかったんだ」
「そんな...てことは、あいつらに...」
「かばんをなんとかして助けないと、私たちの敗北は近いな。いや...仮に助けたとしても望み薄か...」
「そこで、だよ」カービィが手を挙げる。「ぼくとサーバルの作戦に、ちからをかしてほしいんだ」
『作戦...?』



そして夜も更けた頃。
「...決行の時間だ。カービィ、本当にこれでいけるのか?」
「これしかおもいつかなかったんだよ。でも...絶対に、成功させるから」
《BGM:『エアライド』シティトライアル:伝説のエアライドマシン》
そう言うと、カービィはジェットエンジンにパワーを溜め始める。
「ジェットエンジン...フルスロットル!!」
エネルギーが最高潮に達した瞬間、カービィは思い切り飛び立った。
カービィの作戦――それは、ロボボの残骸から得た“ジェット”の能力で空を飛び、アクシスアークスに突入するというものだった。
それも、ただ飛ぶ訳ではない。カービィが海上を飛び、監視の気を引いている間に、サーバルが採掘装置を登ってバリアを解除するのだ。ハンター達はその間、二人がかわしきれない位置にある砲台の破壊を頼まれた。
「ヒグマさん、あっちの砲台は全部機能を停止させておきましたよ!」
「ご苦労。しかし...あいつ、最強過ぎるじゃないか...」
きりもみ、旋回、宙返り。カービィは美しい星空をバックに、まるで編隊飛行のショーの如く弾幕を切り抜けていく。
「サーバルもぐずぐずするな!早く行け!」
「あっ、うん!」
サーバルはICキューブを抱え、巨大な装置の鉄骨やパイプを登る。
「うみゃ...みゃみゃみゃみゃ〜っ!」
「!あぶない!」
カービィは2発のミサイルが、サーバルに向けて射ち出されたのを捉えた。彼はそれらに向けて飛び、ホーミングの軌道を自分に向ける。
ミサイルは執拗にジェットエンジンの熱を追う。カービィはきりもみ回転しながら一際大きな砲台に向かい、そしてぶつかる寸前で急上昇。ミサイルは機械の熱に向かい、砲台を破壊した。
やがてサーバルが装置を登り切ると、キューブはバリアに反応して輝きだす。彼女がICキューブを掲げると、それらは宙に浮かび上がり、バリアを打ち破った。
カービィは装置の方へ急加速し、
「サーバル!とびのって!」
「ゲートが閉まりそうだよ!早くしないと...」
カービィは限界までジェットエンジンの速度を上げ、サーバルを乗せて真上へ。ゲートが閉まる寸前で、二人は突入に成功した。
「ヒグマさん...あの二人とかばんさん、パークを救えるでしょうか」それから暫くして、キンシコウが呟くように言った。
「わからない...だが、私達は希望を託すしかないな」


『ですからァ、ヤツらの進入を許してしまったんですゥゥ!ワタシはどうすれば...』
「あんたねぇ...ワタクシが何故このゲンジュウ民を捕獲してきたか、理解してるの?」
『そ、それは“引き抜き”ではァァ...』
「だから、あのにっくき猫耳のゲンジュウ民とピンクのストレンジャーをおびき寄せて、マザーコンピュータの最新プロダクトで叩きのめすのよ!こいつはその為のエサ!」
『そそそんなァァ...話が違いますゥゥ...』
「あんたが作戦をしっかり聞いてなかっただけよ!お陰で砲台の損害も...いいわ、あんたはクビ!」
『え、ちょ、ちょっと待って秘書どn』不服そうな声を最後まで聞かず、通信装置のスイッチを切ったスージー。その後ろ、鉄格子のオリに――二枚の羽根がついた帽子の“ゲンジュウ民”が気を失い、横たわっていた。

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