あしかのらいぶらりぃ
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執筆者: テーリィ/投稿日時: 2017/09/14(木) 18:25:10
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コンセプトデザイン展行きたかったヨォォ...(血涙)
第21話:どっぐふぁいと
《BGM:『タチカビSR』天かける虹》
うすくクリーム色に染まった雲の切れ間を、カービィたちはロボボに乗って飛んでいく。
「わぁ...いい眺め!」
敵の本拠地、アクシスアークスはもう目の前だ。
ICキューブを使ってメインゲートのバリアを解除。そして、滑走路を経由して進入、諸悪の根源を倒すというのが、3人の作戦だった。
ここは無人地帯。敵の姿はまだ見えないが、逆に相手がどう出てくるかも分からない。
(胸騒ぎがする...サーバルちゃんにもカービィさんにも、何もないといいけど...)
「!」ふと、カービィが何かに気づいた。
「何あれ!?」

《BGM:戦闘力測定プログラム》
そこにあったのは巨大な防衛基地“ンギュア基地”だった。たくさんの歯車で構成され、5つもの砲台が搭載されている。
ンギュア基地はロボボの姿を捉えると、このルートを通すまいと言わんばかりに砲身を向けてきた。
5連続で繰り出される、青白い光弾の攻撃。カービィは操縦かんを操り、弾をかわしながら“ジェットガトリング”を正確に撃ち込んだ。
ひたすら弾を撃ち込むと、砲台は一つ、また一つと破壊されていく。
やがて中心の主砲が輝き始めたかと思うと、大口径のビームが放たれた。
薙ぎ払いの軌道を見切ると、カービィは強力な弾を装填した。
「装填かんりょう...“バスタードミサイル”!」
3発のミサイルが、ンギュア基地の主砲に直撃する。防衛基地は、いとも簡単に崩壊した。
「やったぁ!」
しかしこの基地を突破したということは、ここは既に敵陣の中。カービィは気を抜かず、操縦かんを握りなおした。
それから更に進むと、アクシスアークスの表面から大勢の戦闘機が発進してくるのがサーバルには見えた。
「カービィ!来るよ!」「おっけー!」
カービィは何回かに分けてバスタードミサイルを発射し、敵の大軍に先手を打った。しかし相手も、ビームを連射して応戦する。
気が付くと、カービィたちはあっという間に敵戦闘機に包囲されていた。
「囲まれたよ!どうしよう!?」
「まだまだ〜っ!」
カービィは見事な操縦で、敵の猛攻をひたすらかわしながら、ガトリングを射ちまくる。戦闘機は、次々と撃墜されていった。
だが、1小隊を全滅させたかと思うと、さらに多くの戦闘機がアクシスアークスから飛来してくる。それを繰り返すにつれ、段々とカービィにも焦りの表情が浮かんできた。
「はやく...ゲートまでたどり着かなきゃ!」
「カービィさん!慌てないで!」
少しずつ操縦ミスが現れ、ロボボのボディにも被弾した傷がついていく。
それでも何とか弾幕の嵐を切り抜け、アクシスアークスのゲートまであと少し――まさにその時だった。
2本の極太レーザーがゲート付近から発射され、ロボボの両の翼を砕いた。
『うわあっ!』
さらに後ろからの追撃も受け、ジェットエンジンのほとんどを壊されてしまった。

《BGM:『タチカビSR』大空を 炎にそめて》
両翼が燃え上がり、ロボボはどんどん高度を落としていく。
「熱いよ恐いよ!助けて、カービィ!」サーバルが悲鳴を上げた。
「カービィさん!浜辺に...着陸して下さい!じゃないと僕たち...」
「うん...っ!」カービィは墜落の軌道をできる限り調整し、砂浜への不時着に備える。
と、彼は敵の動きを訝しく感じた。こちらに向かって来るが、攻撃はこれ以上仕掛けてこない。
(あいつら...なにを?)
急に、視界が黒煙に覆われる。
「うわあぁっ!?」
カービィは目を凝らし、ロボボから脱出するタイミングをうかがった。そして...
「いくよ!いち、にの、さんっ!!」
カービィたちは思い切りジャンプし、柔らかい砂浜に投げ出された。
だが、ロボボは大きな岩に衝突し、大破してしまった。
「ロボボ...こわれちゃった...」カービィは声を震わせて言った。
そんな彼に追い打ちをかけるかのように――“二人”は更なる重大な事実に気付いた。

『かばんちゃんが...いない!』

「あの煙、さっきの声...かばんちゃん、あいつらに捕まったのかも!?どうしようカービィ!」
右往左往するサーバル。その側で、カービィは席に残されていたICキューブと、形状を保っているジェットエンジンの一つを交互に見た。
「危険だけど...いまならいける。助けにいこう」

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