EP.3-3 Days To Lives 3
「ん〜、名前かぁ……どんなのがいいですか?」
「どんなのって……うーん、分からないので、何でもいいですよ」
緑さんは少し考えてから、ゆっくりと、
一つの文字を書いた。
「へぇ、これが僕の名前ですか」
折角、緑さんがくれた名前。
読もうとしたが、何て読めばいいのか分からない。
「……何て読むんですか?」
「『ユカリ』です」
「……ユカリ」
人間としての僕の名前……『縁』。
よく見ると『緑』という字に、よく似ていた。
差がいまいち分からない。
「これ、緑さんと一緒じゃないですか?」
「よく見てください。ちょっと違いますよ」
更によく見てみると、
右下の部分がちょっと違う……ような…………?
「うーん……」
「まぁ、名前ぐらい、似てたって問題ないですよ」
緑さんはまた、にこっと笑う。
その度に、胸の奥が熱くなって―――――――――――――