EP.3-1 Days To Lives
ほどなくして、彼女の部屋にたどり着いた。
壁紙や家具を淡いピンク色で統一した、
何とも女性らしい、かわいらしい部屋。
良い意味でも、悪い意味でも、
男っ気はあまり感じられなかった。
「どうぞ、そこに座ってください」
「あ……はい」
彼女が示した座布団に座った時、
あの清潔感あふれる匂いが、ぱっと香った。
「……あ、そういえば、自己紹介してませんでしたね」
そう言うと彼女は、机の上に置いてあった
紙切れとペンを自分の方に引き寄せ、
手を使って何か書き始めた。
「私、スガヤミドリって言います」