第19話 こんなことが起きた元凶
「というかボク、ワドちゃんですか?;」
「すみません。可愛らしくってつい;」
「そういうことだったんですね;」
バンワドは秋桜が可愛い物が好きだということがひとまず理解した。
「というより、私は様なのか? 兄さんなら分かるが…」
「え、兄さん……?」
彼女はギャラを見て、メタナイトを見てとキョロキョロした。
「に、似てる…!」
「いや、これでも種違いではあるが…」
「えぇー!?」
彼女のリアクションを聞くより、メタナイトは今、どんな状況に陥っているのか訪ねてみた。
「それはともかく、秋桜。この状況を知っているか?」
「…………はい」
彼女は暗めのような顔で呟いた。
「すまないが教えてくれないか」
「メタナイト様がそう仰るのであれば…仕方がありません。話しましょう…」
「というより、何故メタナイトや私のことを様付けするのか?」
「さっきも仰った通り、お二方はとても似ていましたので…。」
「そうか…話を途切れさせてすまなかった」
彼女は「いえ、大丈夫です」と微笑んだ。
「では、今…何が起こっているのか話します…」
「数ヶ月前…メタナイト様達のおかげで、デストロイ達の世界の破壊を妨げることに成功したのはご存知ですよね?」
「うん、覚えてるよ。」
「エリーちゃんが、消えてしまったのも…これくらいだったし………」
シャドーはエリーの名前を口に出す。メタナイトは、そんなことがあったなと暗い気持ちでいた。
「シャドー…メタナイト様はエリーさんのことを今も……」
「あ、ごめん。そうだったね」
「ワドルディの言う通りゾイ。今のは言ったらいけなかったゾイ」
少し暗い状況でいるが秋桜はなんとかしようと話を続ける。
「あの事件が終えてから…数ヶ月。私は目覚めました…」
「え!? 目覚めたってどういうこと!」
「そのことは少し追々で申し上げます…。何故か、倒したはずのイシスが存在していました」
「やはりこれは…」
「そう…全て、彼女がやったことです…。そして、デストロイの“一部”が復活してしまったのです……」
彼女が話す展開にシャドーは一部という言葉に引っ掛かり訪ねてみる。
「一部ってどゆこと?」
「破壊神シヴァだけは何故か蘇らせなかったのです」
「私たちが限界になりかけるまで戦った奴を何故…?」
「目的の為です」
「目的…? なんの目的で?」
イシスは、目的をやり遂げる為にシヴァの魔力を利用していたということ。つまり、シヴァは生贄にすぎなかったということ。
「そんな為にしたのですか…。イシスは、シヴァさんを愛してたはずなのに…!」
「…確かにそうです。“人を大切にしていた彼女がこんなことをするはずなんてない”のに…」
カービィは何故、眠っていたはずの秋桜がそんなところまで知っているのかと思った。
「秋桜は何でここまで知ってるの? 」
「……あまり教えたくなかったのですが、教えておきます…」
彼女は首から隠していたペンダントをみんなに出した。
「きれーい……」
「これは月の光を浴びたペンダント…これが、全て教えてくれました…」
「そういうことなんだ…」
1つだけ、謎が判明はした。しかし、ペンダントで知ったとしてもイシスのことをここまで特徴的に知っているのにどうにも気持ちになっていたメタナイトだった。
「秋桜……」
「どうしたんですか?」
「そなたは何故、イシスのことをそこまで知っているのだ」
「…………………………」
「何かあるのだろう…教えてくれないか……」
秋桜は仕方ない…と思いながら呟き始めた。
「実は…私は………」
「イシスの友達でもあったんです…」
「「「「「「えっ…え………えぇー!?」」」」」」