#0.5 私が女神になる前…-願い編-
「…ここ……は?」
私が見た景色は、周りが灰色の感じだった。
「………………………」
辺りを見渡し、後ろを振り向いたとき…
「えっ……………!」
何かが押してきた。まるで、あそこに行ったら二度と帰れなくなりそうな感じだった。
「うわあっ…!」
私はダッシュをし、追い付かれないようにしていた。すると、奥の方でさっき私が見た次元の裂け目のような物があった。
「あそこに入れば………!」
私は、次元の裂け目へと突入していった。
*
「んっ……うん…?」
目を覚ますと、そこは…私が本で読んだのと同じ、異空間ロードだった。
「着いた…! あ、ギャラクティック・ノヴァは!?」
私はギャラクティック・ノヴァを探す。私の目的はまず、ギャラクティック・ノヴァに会うことだった。
「どこだろう…ギャラクティック・ノヴァはどこにいるんだー!」
私がそう叫ぶと……
『ワタシヲ…呼ビマシタ?>』
「大きいっ……!」
後ろを振り向かえるとギャラクティック・ノヴァがいた。生で見るから意外と大きいとは思えなかった。
『アナタノ…ネガイヲ……叶エテサシアゲマス>』
「えっ…あっ、私の願いは………」
ギャラクティック・ノヴァの大きさに私は肝心の目的を忘れかけていた。危ない危ない……;
「私はお母さんに会いたい!」
『OK…> 3…2…1……』
『GO!』
「えっ…え、えっ!?」
私は何が起きているのか分からず、戸惑っていた。しばらくすると、私の方に向かって光が輝く。
「ま、眩しいっ!」
私は目を覆い隠すような動きをする。そして、いきなり……意識が…薄れ始めた………。
*
「…ここは」
目か覚めると、本当にどこだったのか分からなかった。
「お目覚めになりましたね…」
え、誰?
「私はテミスと申します。あなたは…平和の女神エイレーネですね?」
え? 女神エイレーネ?
「はい、そうです…。」
って、何言ってんの私!? 私はエリーだよ! しかも、何で敬語になってるの!? あ、でも…女神様にタメ口はないか………
私は本当に何がどうなっているのか理解出来なかった。確か、私はあのギャラクティック・ノヴァにお母さんに会いたいと願って…意識失って……。
「テミス様、お目覚めになった女神はこの人ですか?」
「ええ、そうです」
まるで…お母さんみたいな感じ……。いや…そんな訳がない、お母さんはもう……。だけど、何故こんなとこへと? もしかして、その姿で探せってこと?
もう何が何だか分からなくなってきた。それより、テミス様と話していたのは一体…?
「えっと…どなたですか?」
私がおずおずと話しかけてみる……。
「これは、失礼しました。私は秩序を守っているエウノミアです。」
「初めまして…私、エイレーネです…」
「よろしくお願いしますエイレーネ」
はぁ、敬語ってこんなにつらいもんなんだなあ……。
「何か元気ないよー?」
「ひゃあっ!?」
って、今の叫び声おかしい!? というか、いきなり出てきてびっくりしたよ!
「…あなたが元気過ぎですよ」
「そうかなー?」
エウノミアが代わりに突っ込んでくれて助かりました…;
「あ、紹介が遅れたねー。ボクは正義のことならなんでもやるディケーだよ!」
「よろしくお願いします。ディケーさん」「ディケーでいいよー」
気が軽いなあ…。これから、私はここで過ごすのかな………。
「では、エイレーネ、エウノミア、ディケー。あなた方はこれから3人で世界を見守っていきますよ」
「「はい!」」
えっ、えぇー!? 一体、何をすればいいのー!?