第一奏 狂想曲〜カプリッチオ〜
ボクシィ「この私に何か用?」
スターマン「ああ…今夜、七不思議を確かめる為に、学校に忍び込むのだが、お前も来るか?」
ボクシィ「何で、あんた達と一緒に行かなきゃいけないの?…私は、この学校で一番の成績を出しているの。あなた達みたいなボンクラとは、違うの。」
スターマン「相変わらず、蔑む性格をしているな〜。この学校に入った時は、よく一緒に遊んでいたのにな…昔は、ツン6:デレ4だったのに、今じゃ、ツン10:デレ0…ツンツンじゃん!と言うか…ツンツン以前に、何か、高嶺の花みたいな感じだよね。男子からモテるし。俺も男子だけど」
クールスプーク「まあ、人は変わるからな…」
ボクシィ「黙れ。クールスプーク。あんたと居ると、吐き気がする。この私に寄って来ないで!私の視界から消えろ!」
スターマン「なあ、バウンシー。ボクシィって何で、スプークに対して結構厳しいんだ?」
バウンシー「さ、さあ?何でだろうね!」
クールスプーク「わ、分かった!寄らないから、怒るなよ…(そう言って何処かへ行く)」
スターマン「おい!俺を置いていくな!(クールスプークの方へ走る)」
バウンシー「…今日の夜、学校で待っているから。良かったら来て、それじゃ…(スターマンの方へ走る)」
ボクシィ「…」
男子「ボクシィさん!あんなクズ共と話しちゃ駄目ですよ。貴方の様な高嶺の花には、相応しくありません」
ボクシィ「…そうね」
この学校には、階級がある。勿論、公式ではない。
いかに、リアルの生活が学校で充実しているか、いかに、勉強が出来て、テストで点を取るか、いかに、スポーツが出来て、部活で結果を出しているか。
これの条件によって、階級は決まる。しかし、顔が良いモノ、または、金持ちの場合。つまり、美人や、イケメン、金を持っている者は無条件で最上級階級だ。
一番上の層は、さっきの条件全てに当てはまる。その中にボクシィが含まれている。この最上級階級の者のほとんどの思想は、自分より下の者に、平等に話をしないと言う事だ。自分より下のくせに、同じ立ち位置で話すな、と言う事だ。生命体は実に差別をしたがる…そう思わないかい?
その下の階級は、スポーツが出来る者達。出来ない者達を馬鹿にしている。だが、全員と言う訳ではない。スターマン、バウンシー、クールスプークがこの階級にいる。しかし、本人達はこの階級に関してはどうでもいいらしい。
それと、同じ階級は、勉強が出来る者達。影と言う名に相応しいキャラが多い為、スポーツが出来る者達よりも立場は、下になってしまう。むしろ、スポーツが出来る者達に苛められるケースが多い。なお、ケケと、シミラはこの階級にいる。
そして、最下級階級。さっきの条件に全て当てはまらない者。
この者達は、もはや、存在を与えられていない。
この様な、腐った階級には、この学校には存在している。
その夜…
スターマン「今日は、満月だ!奇麗だな〜。まあ、星の方が奇麗だけどな!!」
クールスプーク「騒ぐなよ…バウンシー。何しているんだ?さっさと行って、帰って来て俺は自分の家で寝たいんだよ」
バウンシー「あ、来た!ボクシィ!」
スターマン「え?!」
ボクシィ「…七不思議と言うくだらない迷信を、私自身で終わらせる。そう思ったんだけど、まあ、この行為自体がくだらないとこの私と同じ階級の人が言うからね?しょうがなく、貴方達と行く事にしたの」
スターマン「テンション下がるわ〜。まあ、いっか。行こうぜ…」
俺達は、閉じている校門を登り、学校の中へ潜入した。
そして、俺達は、下駄箱に向かおうとした時…
男の声「グァーーーー!助けてくれ!おい!(遠くの方から聞こえてきた)」
バウンシー「え?!こ、声が…聞こえた?」
ボクシィ「空耳よ…まったく、ビビりすぎ。後、スプーク。私の視界に入っているから、私の隣にいなさい。そうすれば、視界には入らないから」
クールスプーク「わ、分かった…」
俺達は、廊下に出た。
ボクシィ「さて…まず、最初の七不思議は?」
スターマン「ああ…最初は、校庭だけど、特定の場所を見つけるのに、時間が掛かると思ったから、簡単な奴からする事にしたんだ」
ボクシィ「それで…何をすれば、七不思議が起こるの?」
スターマン「廊下の窓ガラスを、ノコギリで、傷を付けるんだ。そうすると、急に歌を歌い始める者が現れる。そして、その者に、なんと…
ノコギリで、体を切り刻まれる。だけど、どんなに切り刻まれても、凄く痛いのに、血が噴き出しているのに…死ねないんだ。そして、死なせてくれと頼むと…」
バウンシー「どうなるの?!」
スターマン「ここから先は、字が掠れていて読めなかったんだ!」
クールスプーク「おいおい…しかし、こんな七不思議聞いた事なかったけどな」
スターマン「まあまあ、ほら、ノコギリも木工室から借りて来たし!早速試しましょう!」
バウンシー「や、止めようよ!」
ボクシィ「バウンシー。こんな噂程度でビビっているの?」
バウンシー「いや、そう言う問題じゃなくて、窓ガラスに傷が付いたら、学校で問題になるよ!ってスターマン!話を聞いて!」
スターマン「おりゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!(ノコギリを持って廊下の窓側を走り、窓ガラスに傷を付ける)」
クールスプーク「…1つの窓ガラスじゃないのかよ!おい!ここでボケる馬鹿いるかよ!」
スターマン「終了!…後、歌が聞こえれば七不思議が!楽しみだぜ!好奇心が俺を刺激するぜ!」
クールスプーク「はあ…何も起こらないから早く次に行くぞ」
その時だった…
F「ふしぎ、ふしぎ、七不思議」
スターマン「おい。誰か何か言ったか?」
ボクシィ「私じゃないわ…」
バウンシー「私、違う!」
スターマン「スプークか?!」
クールスプーク「俺じゃない。それじゃ誰の声…いや、歌?」
F「いつから、そこにあったのかも、わからない、ふしぎ、ふしぎ、七不思議」
スターマン「ま、まさか…本当に?!そんな訳ない!…そうか!ドッキリだな!これはドッキリだ!おい!お前ら俺をだ、騙そうと!したろ!」
バウンシー「…逃げて!逃げるのよ!スターマン!」
スターマン「無理だ…動けない」
クールスプーク「お前!こんな時にボケている場合じゃないだろ!」
スターマン「だ、だって…歌っている奴が…右足にしがみついているから」
F「かわいそうな、ひとたちの、うらみ、うらみ、オワラナイ(そう言って持っていたスターマンの右足をノコギリで切り落とす)」
バウンシー「あ…ああ!ウワぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!(そう言って何処かへ逃げる)」
ボクシィ「ど、何処へ行くのよ!バウンシー!」
クールスプーク「スターマン!大丈夫か!おい、ノコギリを持っているお前!自分が何をしているのか、分かっているのか!け、警察に連絡だ!俺は携帯持っていない!ボクシィ携帯持っているか!?」
ボクシィ「…持っていないわ。家に置いてきた」
クールスプーク「ええ!?何で置いてきたんだよ!」
ボクシィ「うるさい!私に意見出さないでよ!とりあえず、ここから逃げるのよ!」
クールスプーク「何言っているんだ!スターマンを、あいつを助けないと駄目だ!」
F「つぎは、右腕。きりおとす、(スターマンの右腕をノコギリで切り落とす)」
ズシャ…グチュ、グチュ、ググ…ビシャーーーーーーーーーー!!!!……ボトッ(切り落とされる音)
スターマン「ぐあああああああああああァァァァあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!痛い!痛い!助けて!た、助けて!スプークゥゥゥゥ!!!!ああああああああああああああああああああああああ!!!」
クールスプーク「スターマン!おい!離せ!ボクシィ!貴方にとっては、クズでも…俺にとっては掛け替えのない友だ!だから、離せ!」
ボクシィ「彼は…助からないわ。今、あなたがあいつに飛びこんでも、ノコギリで、スターマンと同じ様にされるわ。ここは…バウンシーを探して、バウンシーの携帯で、警察に連絡をするのが一番よ」
クールスプーク「でも、俺には友を見捨てる訳には…」
ボクシィ「…もういい。無理やりでも連れて行く(そう言ってバウンシーを追いかける)」
クールスプーク「おい!離せ!離せーーーーーー!」
スターマン「どう…して…ウグッ!!!」
F「みすてられた、おまえ、この世に、いらない」
スターマン「クソッ!お前は…何なんだ!」
F「次、左腕、切り落とす」
スターマン「…やめ…てくれ……」
しばらく経ち…
F「廊下、血まみれ、血のいろ、染まってる」
スターマン「あ…ァ…俺の体…どこだ…それに、なんで…俺、話せるんだ?大量に血を出したのに…ゥああ…痛い!無いはずの全身が痛い!痛い!(頭だけになったはずのスターマンが話す)」
F「おまえ、さらに、切り刻む、すごく、いたい、いたい」
スターマン「お、お願い…だ。殺してくれ。俺を…死なせて、この痛い苦しみから解き放ってくれ!」
F「おまえ、生きていない、自覚していないだけ、おまえ、死んでいたんだよ、
おまえ、なかま、おれたち、ずっと、なかま、おれたち、ふしぎ、ふしぎ、七不思議。死ぬより、つらい、だって、後悔、ずっと、背寄っているから」
スターマン「そんな…!」
F「ようこそ、呪いの学校へ、永遠に、お前、ここにいる、大丈夫だ、他の奴も、すぐに、おれたちのなかま、なかま」
И「…始まってしまったようね、七不思議」
第一奏 狂想曲〜カプリッチオ〜 完
第二奏へ続く…