生者達のマリオネット(後半)
私の名はソードナイト。
元傭兵だったが、平和すぎて仕事が来なくなり、バイトの日々を過ごしている。しかし、バイトは上手くいかず、転々としてる。
はあ〜なんか、良い仕事ないかな〜
元傭兵「やあ、久しぶり。ソードナイト」
ん?聞いた事がある声だ…まさか!
ソードナイト「お前!ブレイドか!?」
ブレイドナイト「ああ、ソードナイト。いや…昔と同じソードと呼ばせてもらうよ」
こいつの名はブレイドナイト。元傭兵仲間だ。彼とは長い付き合いになる。しかし、平和が続き私と同様、傭兵を辞めている。
さらに、互いに傭兵を辞めてからは一切連絡を取っていなかった
ソードナイト「どうした?何で私の場所を…まあ、いいや!なあ!ブレイドって傭兵辞めてから、何してるんだ?まさか…私と同じバイト生活って訳じゃないだろ?」
ブレイドナイト「私はバイトじゃないが…、あまり、稼ぎは良くないな。まあ、これから良くなるかもしれないが…」
ソードナイト「へぇ…良いな〜ブレイド。まだ、希望があるってだけで違うよ」
ブレイドナイト「んじゃ、ソード。お前も持ちたいか?希望」
ソードナイト「ん?当たり前だろ!持ちたくない奴って逆にいるのかよ!」
ブレイドナイト「よし!昔のよしみで私の職場に話をつけてみよう。上手くいけばその場で採用されて雇用されるかもしれないぞ」
ソードナイト「ええ?!まじかよ!!行くよ、行く!おい!お前の職場ってどこだよ!」
ブレイドナイト「私についてこい」
2時間後…
ソードナイト「…けっこう歩いたけど、まだ着かないの?」
ブレイドナイト「もう少しだ」
ソードナイト「もう、1時間それ言ってんじゃん!お前のもう少しってどのくらいなんだよ!」
ブレイドナイト「ハア…着いたぞ。ここが私の職場だ」
ソードナイト「…まさかの地下!?お前、採掘師になったのか?」
ブレイドナイト「いや…デデデが組織した秘密結社だ」
ソードナイト「秘密結社?しかも、デデデが?へ〜秘密結社の一人にブレイドはなったのか!何か…かっこいいな!裏社会みたいで!」
ブレイドナイト「みたい、じゃなくて実際にそうだ。大体秘密結社は他の国の情報等を盗むのが主な仕事だから、探偵クラスの仕事じゃないヤバイ所の仕事がほとんどだから一度でも失敗したらクビどころの話じゃなくなるからな…」
ソードナイト「おい…冗談だろ?そんな平和なプププランドにそんな事する必要ないよ!デデデは分からないけど」
ブレイドナイト「さて…お前はここで待ってろ。私は今からボスと、お前について話をして来る。くれぐれも余計な事をするなよ(そう言って[秘密結社]と書かれた扉を開けて閉め、ボスの所に向かう)」
…裏社会なんてないよな。あいつは大げさな部分があったからな!…そんな所見た事ないけど。ええ〜どうしよう!今からやっぱり無理。とか言えないし!てか、扉に秘密結社って書かれてるし!くそっ!鷹の爪的な組織だったらいいのに!でも、明らかにそんな雰囲気じゃないし!でも、そんな雰囲気だったらそう簡単に採用してくれないんじゃ…
ブレイドナイト「許可が下りた。入っていいぞ」
ソードナイト「あ、入れるんだ!?嘘!」
そして、中に入ると…
ブレイドナイト「彼が私の信用出来る者、ソードナイトです」
ソードナイト「あ、ども。ソードナイトと言う者です。え〜と…」
ボス「彼がソードナイトか…この私の名前はMr.チクタク。さて、質問だが、ソードナイト…お前はスパイか?」
ソードナイト「それで、『はい、そうです』っていう馬鹿はいませんよ…」
Mr.チクタク「う〜ん、まともだな…まともだと、壊し甲斐があるがウィリーみたいになるとな…また、別になるが…」
ソードナイト「…何、しゃべってるんだ。ブレイド教えてくれ」
ブレイドナイト「お前は質問に答えれば良い。これは、入社テストだ。これに合格したらお前は晴れて見習いだ。大丈夫だお前なら出来る」
こうして、まさかの12時間に及ぶ入社テストをさせられた…
Mr.チクタク「うむ…合格だ。まさか、12時間耐えられるとはな!良い人材を連れてきたな、ブレイド!」
ソードナイト「………」
ブレイドナイト「彼はもう限界の様なので、私の部屋で眠らせておきます」
そして、しばらく経ち…
ブレイドナイト「お、起きたか。12時間御苦労様。ほら、コーヒー」
ソードナイト「ああ、ありがとう。それにしても…なんで12時間なんだ?そんなに私に聞く事があったのか?」
ブレイドナイト「いや…チクタクさんは、話すのが、好きなんだ。ただ、一度話すと止まらない。いや…止まるけど、それが
12時間後なんだ。だから、12時間、話を聞いてくれる人を採用しているんだ」
ソードナイト「そんな奴がボスなのか…まあ、私達は傭兵時代
敵を待つ事が多かったから、12時間なんて、へっちゃらだけどな!」
ブレイドナイト「その割には、けっこうギリギリだったよ。腕が鈍ったんじゃないか?」
ソードナイト「ないね!…で、私は晴れて秘密結社の一人になったのか?」
ブレイドナイト「いや、見習いだから、一人前になるための本当のテストが明日ある」
ソードナイト「それじゃ、早く寝ないとな。それよりも気になったのはボス以外誰もいなかったのは?」
ブレイドナイト「ボス以外にもいるが、一人はバンドが忙しいと言う理由で、欠席。これは三日に一度ある。もう一人は、ちゃんと仕事の最中。後、一人いるが、そいつは無断欠勤して、ここに来ていない。まあ、この環境に耐えきれなかったんだろ。プププランドの秘密結社って言うのは、まあ、暗躍者だ。デデデに良いように操られるマリオネット。相手の国家機密を盗み、プププランドのために全力を尽くすんだ。傭兵時代よりも、やりがいがあるよ。仕事が入ればの話だけどね」
ソードナイト「…(この仕事、いけるかもしれない)」
次の日
ソードナイト「おはようございます!ボス!」
Mr.チクタク「おお、おはよう。さて、ブレイドから聞いているかもしれないが、これからが本番だ。おい!バグジー!こいつの教育をしてくれ!」
バグジー「え〜嫌っすよ〜。ギター弾きたい!」
ソードナイト「あれ?ブレイドじゃないんですか?」
Mr.チクタク「あいつは、教育出来る程ここに居る訳じゃない」
バグジー「そうそう、まだ、一人前にもなってないしな〜ガッハッハッハ!」
ソードナイト「そうですか…」
Mr.チクタク「後、ここの秘密結社の数は私と君を合わせて6人だ。名前は、バグジー、ウィリー、ファイアーライオン、そして、ブレイドナイトだ。少ないと思うが、秘密結社は色んな所に散らばって活動している。まあ、要はここは秘密結社の支部だ。」
ソードナイト「思ったんですけど、秘密結社の名前はないんですか?」
Mr.チクタク「あるが、一人前になったら教えてやる。さあ、今回やる事は…」
その時、謎の男がいきなり現れた
ソアラ「ちょっと、待て!チクタク!」
Mr.チクタク「君か…今度は何だ?とある病院の噂はもう十分広がったはずだ」
ソアラ「あぁ…次のデデデの依頼はサーキブルの捜索だ」
Mr.チクタク「何のために?デデデがそんな事を言うとは思わないが?」
ソアラ「知らないよ。ほら、デデデ直筆の依頼状だ」
その依頼状は確かにデデデ大王によって書かれた依頼状だった
ソアラ「それじゃ、俺は帰らせて頂くぜ。(これは、仲間がデデデの文字に似せて書いた物だ。デデデが作り上げたこの組織だからデデデの命令には逆らえない。こうして、俺達が動かなくてもこの秘密結社を利用している。ちなみに、何故サーキブルを捜してほしいのかは、第3回目に投稿した『デス・アルコール』をお読みください。今さらですが、一応作者が投稿した全ての小説は世界観が繋がっております。…何故、このタイミング?自分でも何を言っているのか分からないが、とにかく俺は帰ろう)」
Mr.チクタク「おい!待て!私の話を聞いてから帰れ!お〜い!…逃げたか。…あ!そうだ!お前らにサーキブルの捜索をさせれば良いのか。それじゃ、探して来い!」
ソードナイト「え?ちょ…ちょっと?ああ!バグジーさん!私を引っ張らないで!」
そして外へ…
バグジー「あ〜もう、面倒くさいな〜サーキブルか…ヤバすぎるな」
ソードナイト「サーキブルの場所知ってるんですか?じゃ、行きましょう!」
バグジー「知ってるけど、嫌だ。あいつ、変な宗教団体に入ってるらしいぜ。所謂カルト教団だな。おー怖い、怖い。しかも、幹部らしいぜ。何考えているか分かったもんじゃない。て言うかあいつ、バーで店開いているからそこ、教えれば良くない?俺ってあったま良い〜」
ソードナイト「実際、見ないと分からないです。とりあえず、私は行きますから」
バグジー「お前、ウィリーみたいだな。(こういう真面目な奴は嫌いだな。精神を壊せば一発だけどな…ガッハッハ!)」
ソードナイト「とりあえず、とあるバーに張り込みましょう。サーキブルがいるかもしれませんから」
そして、サーキブルが開いているバーの近所…
バグジー「なんか、怖いから帰ろうぜ!お前の一人前のために俺がなんでこんなところに!おっ!サーキブル!見つけた!はい、
もう帰ろう。帰って俺はギターを弾きたいんだ!」
ソードナイト「欲望の塊ですか…まったく、でも本当にサーキブルがいましたね。よし、捜索ついでにサーキブルが本当にヤバイ奴なのか詮索しましょう!」
バグジー「馬鹿なのか?!秘密結社は余計な事はしないんだよ。
お前はもう一人前だから、はい俺が決めたから、今、決めた!
俺、もう帰る!じゃあな!」
ソードナイト「ええ!!!本当に帰っちゃった…でも、本当の一人前なら、相手が求める以上の事を成し遂げてボーナスを貰う物だ!これで、俺はお金を稼ぐぞ!いざ!とあるバーへ!」
カラーン 扉の上の方にある鐘が鳴る
サーキブル「いらっしゃいませ〜」
店構えは、少しオシャレだ。うむ…こう言う処には来た事はあまりないが、かなり気にいっている。はあ、こんなバー開く奴が、
カルト教団の幹部な訳ないだろ…秘密結社が、ガセネタに踊らされてどうするんだよ…
サーキブル「それじゃ、お客さん。何、頼みますか?」
ソードナイト「ワインと、おつまみに合うものを!」
サーキブル「はい、分かりました」
しばらく経ち…
サーキブル「カクテルとおつまみの方が出来ました」
さて…宗教の事をどうやって聞き出すかだ…まあ、まずはお酒を飲んでから聞き出すとするか!
ソードナイト「うまいですね!いや〜うまい!特にこのお酒!……異常に眠くなってきた…あれ?(そう言って眠り込む)」
サーキブル「さて…起き上った時が楽しみだ。ちょうど、閉店時間と共に、踊り狂うように、毒の分量は確認済みだ。さあ、死んでもらいましょう…筋肉と神経を壊しながら…」
閉店時間…
サーキブル「ふう…お客さん、もう時間ですよ」
ソードナイト「あぁ、もうこんな時間ですか…」
サーキブル「ああ…最後の時間くらい、したい事をやったら良かったのに…」
ソードナイト「…何か言いました?」
サーキブル「デス・アルコール!踊り狂え!」
ソードナイト「…何、言ってるんですか!?踊り狂いませんよ!」
サーキブル「は?いや…まさか、失敗?この俺が?ええ?そんな馬鹿な!」
ソードナイト「お、お先に失礼しますっ!!!(お金を置いて、扉を開ける)」
カラーン 扉の上の方にある鐘の音
サーキブル「おい!待て!ええ〜?まさか、お酒の出来に問題があったのか!?くそっ!しばらく直射日光に当てておいたワインが原因か?…きっとそうだ。うむ、良い経験になったな。毒は酒の状態で強くなるか弱くなるかが決まると…さて、もう一働きしますか…」
後日…
ソードナイト「と言う訳で、サーキブルはとあるバーで経営してました!」
ソアラ「そうか…と言うか何でお前だけなんだ?チクタクは?」
ソードナイト「ああ、皆さんは焼き肉に行きました。私の一人前祝いです!」
ソアラ「知らねえよ!まあ、うん、おめでとう。しかし、調査結果によると、サーキブルのバーまで行ったらしいじゃないか。よく帰ってくれたな!すごいぞ。お前」
ソードナイト「え?どう言う事ですか?」
ソアラ「場所は分からなかったけど、俺はある噂を入手したんだ。それは、
サーキブルのバーに行った一割は行方不明になるらしい」
ソードナイト「皆、噂好きですね。病院に入院したら、恐ろしい事になるとか、何か俺からすれば微妙なんですよ!」
ソアラ「知らん…しかも、それはデデデの依頼の一つだし、それより早く焼き肉に行けよ。平和はいつまで続くか分からないんだからな…ソードナイト」
ソードナイト「それじゃ、早速行ってきます!」
こうして、私は裏社会に就いた。
しかし、まだこの頃の私は、本当の裏を知らなかった。
ソアラ「ソードナイトを犯人に仕立て上げますよ。ええ…簡単です。相手は元傭兵で馬鹿ですから」
生者達のマリオネット(後半) 完