Incubo
ザー・・・
雨が降り続けるこの日
姉と弟はあることを思い出した
「・・・はぁ」
ネルが息を吐く
「どうして、こうなったのかな?やっぱり、あのこと・・・なのかな・・・」
ネルは思い出してみる
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「お母さん!」
ルベラが叫ぶ
「あぁ・・・うぐ・・・」
「お、お父さん!いやあああ!!」
ネルは泣きながら叫ぶ
両親は脇腹あたりから、血を流す
「うわあああ!!!お母さん!お父さん!!!」
そして、時間が経つたび、両親から血はダラダラと流れ、挙句、死んでしまう
「「うわあああああああああ」」
両親を殺したのは、黒いドレスを白い体に包み、黒バラの飾りをつけた女
その女の名は、「リーゼル」
「お母さんに何をした!?」
ルベラは泣きながらの怒り
「クク・・・貴様らの両親はな、血だらけの無様な姿で死んでもらった・・・ククク」
「お前はこの世から一番早く去るべきだ!いなくなれ!!」
「妾(わらわ)への暴言は、愉快なるものとして、特別に許してやろう・・・クク・・・」
「黙れ。」
「妾にはむかうつもりか・・・?」
「あぁ、はむかうさ・・・」
「ククク・・・お前には現実というのを教えてやろう・・・」
そう言ったリーゼルは、手をルベラの頭にかざした
『クッハッハッハ!!!!』
『く、くそ・・・お前の好きにさせてたまるか・・・!』
「お、お父さん!?」
ルベラの頭には、両親が殺される時の映像が流れている
『リーゼル・・・あなたは生きてはいけない、邪悪な存在・・・!人を殺して、何が楽しいのですか!?』
「お母さん?」
『楽しいではないか・・・!人の華麗に舞う血飛沫に、それとともにジワジワと命の時間を縮んでいき、死んでいく奴らの末路を・・・!』
『何を言う・・・!?』
『な、何てことを・・・』
『貴様等も、奴らと同じ目にあわせてやろう・・・その死ぬ姿を、妾がじっくりと見届けてやろう・・・!!』
『『!!!』』
『消えるがいい』
キュアアアアアァァァアアン!!!!
変な音と共に、両親は、血だらけになり、傷は大きくぱっくり開いた無惨な姿で、両親は死んでいく
「うわあああああああああああああ!!!」
「クッハッハッハッハッハ!!どうだ!?両親が殺されるこの無惨な姿は!!!」
「絶対に・・・絶対に許せない・・・!!!」
ルベラは目が覚めた
「う・・・なんだ・・・昔の・・・夢・・・か・・・」
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「ルベラ、きっと辛かったんでしょうね・・・私は、ルベラに何をしてあげたの・・・?姉として、何もしていない・・・せめてリーゼンがあんなこと・・・ここに来なければ、こんなはずにはならなかった・・・!!」
ネルは頭を抱えた
「リーゼルは・・・私の友達だった・・・でも、どうしてあんなことを!どうしてあんな性格に!!」
そうネルが泣きながら叫んだとき、
ガタッ
「!」
部屋のドアから、ルベラが出てくる
「姉ちゃん・・・今・・・なんて言ったの・・・?」
「え・・・」
「姉ちゃんの友達って・・・言わなかった・・・?」
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続く