親の仇
ふざけるんじゃねぇ。
すべて知ってしまった。自分の過去。自分の親のこと。自分の正体。
こんなことなら占いなんてやるんじゃなかった。
自分は小さいときに森に捨てられていたらしくそれを今のお母さんに拾われた。
優しく見守られていつも明るく暮らせた。それも私の能力ってこと?
どんなときにも泣かなかった。いや、泣かなくて済んだ。
お母さんを信じていた。自分の本当のお母さんって。でも現実は違う
昔、誕生日がきたときに『拾ってきたの』と言われた でもそれでもかまわなかった
お母さんはやさしかった でも本当のお母さんじゃない
じゃあ私の本当のお母さんは??ってことで最近になって長年修行して強くなった魔力で
うらなってしまった。そしたらこんな酷いものをみてしまった。
私は、女王様の親族。そして生き残り。皆死んだ。
そして殺した犯人は 従姉妹。従姉妹のお姫様。おとぎ話のような私の立場。
そして私は光の最終兵器。兵器ってなんなの。私の能力になにがのこされているの?
魔力も他の子とくらべたらものすごくあった。生まれつき。そして体力もずば抜け。
でもこの事は皆に内緒にしている。だってこんな事しられたら普通の女の子として暮らせない。
魔法も使えないフリして、運動オンチのフリして。どんくさい子のフリをしてきた。
なによりもヒミツにしたかったのは青い血をもっていること。何故か何をされても死なないこの血。
名前も全然かわいくない。なんなの。・・・って。ふざけてんの??
私の名前はもっとかっこいいのがよかった。『偽物』のお母さんがつけてくれた名前。
でもお母さんと今は一緒に暮らしていない。森の奥でひっそり住んでいる。
だってお母さんに迷惑かけっぱなしだったもの。ただでさえ自分の子供でもなかったのに。
だから夜遅くに夜逃げした。ごめんねお母さん。大人になったら会いに行く。
いや肝心なのはそんなことじゃない。従姉妹はまだ生きているってこと。
今私がやらなきゃいけないのは仇をうつこと。
魔力にも攻撃にも自信がある。そして死なない自身がある。勝ってやる。
皆の仇をとってやる。
ここはどこ。いったい何処なの。
私は森の中をぐるぐる回る。ぐるぐると。同じところを回っている。
なんでこんなところにいるのかな。お城が見えない。お家に帰れない
お母さん。どこ??さっきまで一緒にいたのに。いない。
兵士さん。いたら返事して。私、かえれなくなっちゃう。
それに今日はあの子のお守りをしてあげるって叔母様と約束したのに。
どこ??どこなの??
ふとそこに、黒い帽子をかぶって刀を持っていて体の色が白い女の子が通る。
『さぁ、暇だから殺戮でもしましょうか・・・フフフッ』
お願い。体。言うこときいて。なんでこの子に襲い掛かるの。やめて。
やめて!!
もう・・・・やめて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・