あしかのらいぶらりぃ
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執筆者: ロウ/投稿日時: 2012/07/05(木) 22:43:48
投稿者コメント:
はいっ、今回は第二巻!!
いやぁ戦闘シーンって難しいですねぇww

そうそう、この主人公ロイスは私が書いた小説「失われた左翼」でも主人公をしていますので、「まだ読んでないよ〜」って方はぜひ読んで下さい。

ついに竜との戦闘が始まります。
2人はどのように戦うんでしょうかね。
じゃあごゆっくりどうぞ!!
第二巻

竜はこちらの出方をうかがっている。
ロイスは槍先を銃口に変え狙いを翼に向けた。
弾は当たってはいるが全然ビクともしていないようである。
竜は体を後ろに引っ込めたと思えば急に回転させた。
次の瞬間、尻尾がロイスの元へと伸びた。
「ぐわっ!!」
ロイスは尻尾で吹き飛ばされたが、空中で体制を立て直した。
「なかなか一筋縄ではいかねぇなぁ…。」
一方エータはというと、竜の攻撃を避けながら爪を飛ばしていた。
こちらもあまり大きなダメージにはならないらしい。
「さすがに硬てぇなぁ…。しかし、全部が全部硬いってわけは…」
竜の突進を避けながらロイスは槍先に変形させ隙の開いた竜の元へと飛んでいった。
「…ねぇよなっ!!!!!」
槍の先を腹に刺し、力いっぱい引き裂いた。
「グォッ!!!!」
竜はさっきの攻撃が効いたのか体制を崩し、地面に落下した。
「エータ、チャンスだ!!!一気に攻撃するぞ!!」
ロイスはそういうと、地面に付いた右翼を攻撃し、エータは逆側を攻撃した。
しばらく2人が攻撃していると、傷みが少しひいたのか、立ち上がった。
しかし、竜の両翼は2人の攻撃によりボロボロになっており、飛ぶことは出来なかった。
すると、竜は怒りからか、最初よりは大きな咆哮を見せた。
「くっ!!」
ロイスは風圧に耐えながら次の策を練っていた。
「ロイスさん!!」
エータが名前を呼ぶ。
「どうした!!」
「少し相手の気を引いてくれませんか?私に考えがあるんですが。」
「なんだ?その考えって。」
しかし、エータは何も言わなかった。
「なるほどねぇ。じゃあ任せた!!」
咆哮が終わると、エータは空へ飛び立った。
「さぁて、時間稼ぎするか。」
竜の目がギロっとロイスの方へと向いた。
「さぁ、どっからでもかかって来やがれ!!!!!」
竜は後ろ足に体重を欠け、ロイスの元へと跳んでいった。
「おせぇ!!!」
ロイスは読んでいたかのように竜の攻撃を避けた。
「さぁ、もっと来いよ!!!」
ロイスは銃弾で相手を挑発すると、竜は挑発にのったかのように突進してきた。
「甘い!!!」
竜の突進はロイスには当たらずに、そのまま直進していった。
その時、ロイスのそばにエータが降りてきた。
「準備完了です。次の攻撃も回避して下さい。」
「おっ、おう!!」
そんなことを言ってる間に竜が一気に走ってきた。
「よっと!!」
ロイスとエータは突進を避けると、走っていった方向を見た。
竜はなかなか止まらず、目の前にある崖に体が刺さった。
「さすがだ!!エータ!!」
「いやっ。そんなことより今です、一気に決めてください!!」
「おう!!任せろ!!」
竜は結構刺さったらしく、なかなか抜けない。
「この攻撃で終わらせてやるぜ!!」
竜がやっと出てきたときにロイスは銃口からレーザーのような光を出し光は竜の前で止まった。
銃口を引っ込め槍先に変えると竜の元へ近づき、槍を振るった。
「グォァァァァァァァァァァァ!!!!!」
竜はさっきの攻撃が効いたのか、痛がっていた。
「やったか…。」
しかし次の瞬間、竜はロイスを足で掴み空へ跳ぶと地面に向けて捨て身のダイプをした。
「このままじゃやべぇ…。だが、まだ死ぬわけには…」
ロイスは右手に槍を持つと、腹を思いっきり刺した。
竜はプチンと糸が切れたかのように力が急に抜け、ロイスを手放した。
「(くっ、このままじゃ竜の下敷きになる…。しかし、もう力は…。)」
今のロイスには飛ぶ力が無かった。
「(これで終わりなのか…。俺の人生は…。)」
その時、ロイスの元に何かが飛んできた。
その何かはロイスを掴むと、竜から離れていった。

ロイスが気がつくと空に飛んでいて、自分の横にはエータがいた。
そう、あの時助けてくれたのはエータだったのだ。
「大丈夫ですか?ロイスさん。」
「あっ、あぁ…。」
ロイスはエータに掴まれたまま地面に下りると、あるものを見つけた。
「なんだ?あの穴?」
それはさっきまで地面に空いて無かった大きな穴のことである。
「何も覚えてないんですね。あれは竜が落下した時に空いたんです。」
ロイスは初めて聞いたように理解すると、その穴の元へ歩いていった。
「竜を撃退した証を持って帰んなきゃいけねぇから下りるしかねぇなぁ…。」
「たしかに…。」
「はぁ…。」
ロイスは穴を下りると穴の上にいるエータへ手を差し伸べた。
「ほらよ。」
「あっ、ありがとうございます。」
エータはロイスの手を握り、穴へと下りていった。
ロイスは竜から鱗などを取ると、辺りを見回した。
「にしてもここはどうなってるんだ?なんか地下回廊みたいになってるが…。」
「さぁ、私もよく分かりません…。」
その時、ロイスの目にあるものが入った。
「おい、あれって。」
ロイスが指差す先に、大きな洞窟があった。
「洞窟だ…。」
「しかし、何のために洞窟なんて…。」
「行ってみるか?」
ロイスが提案すると、エータは少し考えた。
「行きましょう。」

ロイスは鞄からライトを出し、辺りを照らした。
ひたすら真っ暗な洞窟は少し不気味な雰囲気を醸し出していた。
「なんだここ、何もねぇじゃねぇかよ。」
何も言わず、エータは後を付いて来ている。
奥に進んでも光はおろか、何も見えない。
その時、ロイスの手を何かが掴んだ。
驚いたロイスは後ろを振り向くと、その正体はエータだった。
「なっ、なんだよ。ビックリするなぁ。」
しかし、ロイスには感じていた。
「まさかお前、怖いのか?」
エータの手は震えていたのだ。
「すいません…。急に何か嫌な感じがしたので…。」
そういうと、エータはすぐに手を離した。
そのときまでは「(こいつも意外と怖がりなんだなぁ…。)」と思っていた。
先に進んでいくと、ようやく光が見えてきた。
「ん?出口か!?」
光は進むごとに大きくなっていく。
「エータ、出口だ!!やっと出れるぞ!!」
後ろを振り向くと、さっきとは違ういつものようなエータに戻っていた。
「(まぁ、いっか…。)」
ロイスとエータはその光の元へと入っていった。

光の先には、街が広がっていた。
見ると、所々ボロボロのところがある街だった。
「なんだ、ここ…。」
ロイスの口からはただその言葉しか出なかった。
その時、横にいたエータが急に頭を抑えながら縮こまった。
「お、おいエータ?大丈夫か?」
頭痛はますます強くなっていく。
「おいっ!!!しっかりしろ!!エータ!!」
エータにはロイスの言葉が聞こえてなかった。
「何があったんだよ!!しっかりしろって!!」
次の瞬間、エータは急に頭痛が治まったかのようにはっと我に返った。

「思い出した…。」

エータはそれだけ言うと、力が無くなったように地面に倒れこんだ。
「…エータ?嘘だろ?おいっ!!!しっかりしろよ!!エータ!!エータ!!!……。」


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