あしかのらいぶらりぃ
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執筆者: 麻疹騙り/投稿日時: 2015/02/11(水) 08:56:15
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EP.2-8 Encounter 8
「いいですよそんなの、申し訳ないです」

一人暮らしの女性の家に転がり込むなんて……

僕には、出来ない。


「大丈夫ですよ!男ものの服なんかも、結構まだ残ってますし」

「でも……」

「いいから!寒いし、風邪ひいちゃいますよ」


半ば無理やりではあったが、彼女の家へ行くことになった。

彼女の隣に並んで、家へ向かって歩き始めた。

一歩一歩歩くたび、歌声を聞いたときに感じた、
あのドキドキが強くなっていく。


「あの……僕の話、疑ってないんですか?」

普通の人間なら、私は本当はキャベツです、なんて言ったら、
絶対疑うに違いない。

でも、彼女は、全く疑う様子もなかった。


「何を疑うことがあるんですか?」

「だって……普通、信じられるわけないですよ。
キャベツが人間になるだなんて」


「……あなた、目がすごく綺麗だから」

「え?」


彼女は突然、立ち止まった。

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