第15話 エリーの隠れざる秘密 part3
「あれは…ボクが、羽が栄えたときの話…………」
*
『ん…? 寝すぎたなぁ……』
メタが意識を失ってから数時間が経ち、エリーは目をゆっくりと開けて起きた。
『メタ…起きないのかな………』
『………んっ』ムクッ
エリーが起きて数分後にメタが起き始めた。
『メタッ!』
『エリー? ボ、ボクは何を……?』
意識を失っ…いや、本当は死んでいたメタはちょっと前の記憶が曖昧になっていた。
『メタッ!』ギュッ
エリーはメタが無事に帰ってきたことが嬉しくて、強く抱きしめていた。
『!? エ゙、エ゙リーぐるじいよ…!!』
『あっ…! ごめん!!!』
エリーはメタが帰ってきたことが嬉しくて力加減をせずに抱きしめていた。
『いいよ別に。それに、ボクの方こそごめんね。エリー心配してたんでしょ。こんな夜になっても、ボクが起きるというのを信じて…………』
メタの顔が少しずつ赤くなっていた。エリーもそうだった。お互い、顔を見合おうとするが恥ずかしくてすぐに引っ込む。
『そっ…そろそろ帰らないと……心配されるわ!///』
『そうだね///』
こうして、2人はお互い手を振って帰っていった。だが、その後エリーに悲劇があったことは誰も知らなかった。
*
「ということがあって…」
「にしても、何故そんな記憶があいつにはないのだ…」
「それは…ボクも分かんない…」
過去は知ったものの、謎が深まる一方だった。
「ねぇ、お兄ちゃんはどう?」
「っ……………」
「お兄……ちゃん?」
「うっ……!」ズキンズキンッ
メタは声をかけるが彼がいきなり、頭を抱えて苦しみ始めた。
「お兄ちゃん、どうしたの!?」
「うあっ……! はぁ……はぁっ……!!」
メタナイトは頭痛と共に、呼吸が荒くなってきていた。
「ま、まさか…今の過去話で何か良くないことでもあったんじゃないのか…;」
「そんなことあるわけ…。!!」
メタは言っちゃいけないことを彼に教えてしまった……。
「ど、どうしよぉ………」
「どうした!?」
「ボク…お兄ちゃんを苦しめるようなことを言っちゃったよ……」
「はぁ!?」