嬉しさと寂しさ
続きです。
ともは、ベットで寝ていたのでした。
しかし、あかねが呼んでも、ベットは部屋の奥にあったので聞こえなかったのでした。
部屋の窓ガラスから、オレンジ色の夕日が差し込んできたので、ともやっと目を覚ましました。
ともは時計を見て、おもわず言いました。
「え、ここどこ!?こんな時間!?」
少しの間戸惑っていたともは、やっと気づきました。
「あ、…ここはいつもの部屋だ…。僕、体調が悪かったんだっけ…。」
そうつぶやくと、ともはベットに入り、また寝ました。
そのころ、あかねは少し悲しい気持ちで、家まで帰りました。
帰る途中、こうつぶやきました。
「ともくん、なんでドア開けなかったんだろう…。あんなに呼んだのに…、、!」
捨ててあった、なにかの空き箱を思いっきり蹴っ飛ばしました。
瞬間、あかねは気づきました。
「あ、あれは星のカービィスーパーデラックスの箱だ!」
あかねは走って、スライディングしました。
しかし、その近くには、子供が土をほって遊んだ後の大きい穴があったので、あかねはそこに落ちてしまいました。
「いってぇ〜…。あれれ、ここどこ?あ、穴に落ちたのか…。」
あかねは膝を擦りむいてしまったようですが、ちゃんと手には星のカービィスーパーデラックスの空き箱を持っていました。
その空き箱を見て、あかねは叫びました。
「この近くにスーパーデラックス売ってんだ!やったー!」
大喜びで、走って家に帰って行きました。
家につくと大急ぎで部屋に駆け寄って、SDXの箱を観察し始めました。
「4000円か、、」
そうつぶやき、貯金箱の中身を覗きました。
あかねの貯金箱には3500円。あと500円足りません。
「どうやってこの500円を稼ごうか…。」
考えているうちにもう時計は5時。
「やばい!宿題やらなきゃ!」
あかねはランドセルを開けて計算ドリルを出し、必死になって問題を解き始めました。
1時間後、夕飯の時間になったのであかねは階段を降りていきました。
今日の夕飯は、ハンバーグ。
あかねの好物でもあります。
「いただきまーす!」
大喜びでハンバーグに噛みつき、食べ始めました。
あかねは嬉しさが重なっていたため、とものことはすっかり忘れていました。
その頃、ともは…。
1人で部屋で夕飯を食べながら窓の外を見ていました。
「さっきはあかねちゃんに迷惑をかけてしまった…。ごめん…。」
誰もいない部屋で寂しそうにつぶやき、一滴の涙を流すだけでした。
続きます